芸能

テレビ「倍速視聴」が当たり前の若者たち、「5分ドラマ、15分ドラマは短くて面白い」の声 4分も好評

タイム・パフォーマンス重視で倍速視聴が当たり前の世代に人気のドラマとは?(イメージ。Getty images)

タイム・パフォーマンス重視で倍速視聴が当たり前の世代に人気のドラマとは?(イメージ。Getty images)

 情報番組のなかで放送される「ミニドラマ」が増えている。NHK朝ドラ同様、主に家庭の主婦層をターゲットにしたものが多いと思いきや、ドラマオタクのエッセイスト小林久乃氏によると、現役学生たちも「よく見ている」らしい。「テレビを見ない」とされる世代に人気の理由は何か。小林氏が考察する。

 * * *
 立ち飲み屋でたまたま出会った大学生たちと話していたら、面白いことが聞けた。

「今回の朝ドラ、かなりバッシングだけど見ちゃうよね」
「あと『ZIP!』の錦鯉のドラマも結構みんな見ているよ」

……意外な事実であった。大学生が、登校準備をしている朝8時前後にテレビか、スマホ受信でドラマを見ているらしい。令和の10〜20代は「テレビさえも見ない」、なんなら「一人暮らしの自宅にテレビはない」、「ドラマは1.5倍速で視聴する」ことが通常運転だと思い込んでいた。

「だって、朝ドラ短いじゃん。あと夜ドラっていうのも短くていい」

 ああ、そうか。放送時間が短いから若者も見やすいのか。プライム帯に放送されているような、視聴に1時間もかかるものではなく、あくまでも15分間以内の放送で構成されているテレビドラマなら、通常再生で受け入れられる。彼女たちの話を聞いて、地上波ドラマで気になっていた現象を思い出した。

 私の見る限りではあるが、最近、やけに短時間放送のドラマが制作されていないだろうか。NHKの朝ドラは昭和から脈々と続く文化だとしよう。ただNHKではここ数年「夜ドラ」という放送枠があり、月曜から金曜まで22:45分から15分間の連続ドラマが放送されている。朝ドラと対になるような設定なのだろう。現在は『あなたのブツが、ここに』という、コロナ禍の日本を振り返る作品が放送されていて、好評だ。前記の大学生たちにも「なんか沁みる」とのこと。

 放送は終了したけれど朝の情報番組『ZIP!』(日本テレビ系列)内で、毎朝放送されていた『泳げ!ニシキゴイ』の放送時間はなんと約5分間。今までも違う作品が放送されてきたが、今回は令和のシンデレラおじさん・錦鯉のサクセスストーリーということで、注目度は高かった。

「毎朝5分、1週間で25分間のドラマは果たして……?」と疑念を持った私だが、結果、面白かった。SixTONESの森本慎太郎さんが演じていた、長谷川雅紀さんへの“寄せ方”が振り切っていて良かったのかもしれない。アイドルがハゲカツラに……太眉を描いたとは……。きっといい役者になる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト