芸能

元フジの山村美智、河野景子、近藤サトが朗読劇 チラシにあった「人生の荒波を超えて」の気になる一文

元フジテレビの河野景子、山村美智、近藤サト(左から)が集結

元フジテレビの河野景子、山村美智、近藤サト(左から)が集結

 新型コロナ対策の緩和の流れで、各地でさまざまな舞台が上演されている。中でも注目を集めているのが朗読劇だという。放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、元フジテレビアナウンサー3人による朗読劇について解説する。

 * * *
 行動制限が緩和されたことにより、エンターテインメント界も徐々に活気を取り戻している。コロナで公演中止になった演目が続々再演されているのだ。もちろん、スタッフやキャストから一人でも感染者が出てしまったら公演は休止や中止を余儀なくされるし、観客はまだ演者に声援を送ることはできず、拍手のみで想いを伝えている。

 それでも、一席置きに座ったり、公演途中に長時間の“換気タイム”をもうけたりするようなことは、ほぼなくなった。舞台関係者にとっては、「やっと……」という想いだろう。

 そんな中、「コロナ禍にハマっている」と舞台関係者に注目されているのがアナウンサーによる朗読劇である。それほど大きな会場をおさえなくても、観客とのコール&レスポンスがマストというわけでもなく、舞台上にアクリル板を立てたり、尋常ではないソーシャルディスタンスを保ったりしても「不自然ではない」のが朗読劇。

 かつて、テレビ朝日が熱心だった“アナウンサーズ”数十名が出演するようなスタイルは、やはりコロナ禍ゆえになかなか実現できないが、数名でユニットを組んだり、OB、OGが社歴や局の垣根を越えて声をかけあったりして開催するケースがよく見られる。

最愛の夫を亡くし必死に前を向く山村

10月9日(日)、東京・目黒の「BLUES ALLEY JAPAN」で元フジテレビの山村美智、河野景子、近藤サトが出演する『Reading Live vol.1 VA VA VA~人恋しい夜に聴く物語~』も、そんな一本と言えよう。

「VA」とはフランス語で「進む」という意味。チラシには「人生の荒波を超えて私達は今、進みます」なる一文が添えられている。

 実はこの3人、今年1月、『ボクらの時代』(フジテレビ系)に揃って出演。山村にとっては、2020年12月、食道がんのため死去した元フジテレビの社員で、『花より男子』『GTO』『ヴァンサンカン・結婚』など多くの映画やドラマのプロデュース、企画に携わった最愛の夫、宅間秋史氏(享年65)との日々を綴った『7秒間のハグ』(幻冬舎刊)を上梓したタイミングだった。

 河野、近藤の両名が超えた“荒波”についての説明は不要だと思う。実は近藤は、“追っかけ”を自称するほどの河野の大ファンで、よく食事会を開いていた。その食事会に山村が合流したり、OB会で3人が顔を合わせたりすることもあったという。

 その河野と近藤だけではないが、宅間氏の通夜、告別式の際、フジテレビの女性アナウンサーが勢揃いし、受付を務めたり、献花のための花を参列者に手渡したりしていたのを通夜に参列した筆者はよく覚えている。山村がフジテレビに在籍していたのは、わずかに5年だけなのに、である。ちなみに河野は「すわ再婚か」とマスコミに騒がれていた時期。メディア関係者が数百人以上も弔問に訪れたが、それでも彼女は受付に立ち続けた。他にも吉崎典子アナが焼香を終えた私を追いかけて来てくれて「お忙しいなか、ありがとうございました」と挨拶してくれたり、通夜・告別式の段取りをした山村と同期の坂野尚子氏(旧姓・土井)が、フジテレビ関係者を見事に仕切ったりしていたのも忘れられない。

 中井美穂の結婚披露宴をはじめ、フジテレビの女性アナウンサーが一列に並んで祝辞を送る“恒例行事”も圧巻だが、通夜・告別式でも彼女たちはグループLINEで連絡を取り合い、一緒に仕事をしたことがない先輩のためにも一つにまとまり、連携プレーをみせるのかと、大いに感心させられた。

 これは私見だが、今回の朗読劇『VA VA VA~』も、最愛の夫に続いて今年5月、実母が旅立ち、憔悴しながらも、つとめて明るく振る舞い、必死に前を向いて歩いている山村に対し、後輩の河野と近藤が一肌脱いだように思えてならない。

 この3人で朗読劇を開催することになったきっかけをオンラインマガジン『Go Women, Go!』のインタビューで「たまたま、なんです」と笑った近藤は、「VAをお婆さんの“ば”だと思ってもらっても結構」とまで言い切った。

関連記事

トピックス

同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
入場するとすぐに大屋根リングが(時事通信フォト)
興味がない自分が「万博に行ってきた!」という話にどう反応するか
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン