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「洗濯洗剤」潮流は“汚れ落ち”から“消臭力”へ タイプ別メリット・デメリット

タイプ別メリット・デメリット

洗濯洗剤は、タイプによってそれぞれメリットとデメリットが(イラスト/しまだなな)

 昭和は大箱の粉末洗剤が主流だったが、やがて液体へ。より小型化され、計量不要のジェルボールも登場。洗濯洗剤の多様化は年々進んでいる。

「背景に、共働き家庭の増加や住宅形態の変化で、時短や部屋干しの需要が増えたことがあります。コロナ禍以降は、ウイルスなどを洗い流したいというニーズも増えました」と言うのは、“洗濯ハカセ”こと神崎健輔さんだ。

「主流の液体洗剤は色柄物も洗える万能型。実はジェルボールの中身も液体ですが、構造の斬新性から“第3の洗剤”と位置づけられています。

 液体洗剤には種々の有効成分が入っており、混ざり合うと中和現象が起き、成分の効力が弱まっていきますが、ジェルボールは成分同士が洗濯機の中で初めて混ざる構造のため、成分の鮮度が高く、洗浄力が高いといわれています」(神崎さん・以下同)

 洗浄力だけ見れば粉末洗剤がもっとも高く、部分洗いで活躍中だ。では、いまどんな洗剤がトレンドなのか。

「かつて洗剤の売りは“汚れ落ち”でしたが、改良が進み、どの商品も遜色はなくなった。その進化は行き着くところまで来た感があり、その上をいく“消臭力”までも備えた洗剤がいまの潮流です」

 メーカーは、あらゆるにおいの制御技術にしのぎを削っているという。

形状別 洗剤のメリット・デメリット

【液体洗剤】
メリット
・色柄物にも適しており、生地にやさしく、風合いを保持しやすい。
・水に溶けやすく、日々の汚れ物洗いに適している。

デメリット
・洗浄力はジェルボールや粉末洗剤よりもやや控えめ。

【ジェルボール】
メリット
・計量不要で手軽。色柄物もOK。
・有効成分を3層(または4層)に閉じ込めているため、成分の鮮度を保ち、洗浄力が高い。

デメリット
・量を調整できないので、少量の洗濯物には向かない。
・小さい子供がおもちゃと間違えたり、口に入れる危険性がある。

【粉末洗剤】
メリット
・弱アルカリ性のものが多く、皮脂や泥汚れに対する洗浄力が高い。
・白いシャツなどに適している。

デメリット
・生地が硬くなったり、毛羽立ちやすい。
・色柄物には向かない。
・洗濯槽に洗剤かすが残りやすい。

【プロフィール】
洗濯ハカセ・神崎健輔さん/実家のクリーニング店でしみ抜きを手がけるほか、人工知能の開発を行うITエンジニア、宅配クリーニングサービス『Nexcy』の運営、メディア出演などマルチに活躍する。

取材・文/佐藤有栄 イラスト/しまだなな

※女性セブン2022年10月27日号

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