美の秘訣にごま油を挙げる米倉涼子
さらに、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種「セサミン」も含まれている。
ただし、ごま油なら何でもいいわけではない。管理栄養士の伊達友美さんが注意する。
「ごま油を買うときは、『低温圧搾』や『一番搾り』タイプを選ぶといいでしょう。
溶剤で化学的に抽出したものは、大量生産しやすいため安価ですが、体の酸化を招くトランス脂肪酸が含まれている可能性があります」
認知症も油で予防できる
伊達さんがイチ押しするのは、「アマニ油」。「亜麻」という水色の花を咲かせる一年草の種を搾ったものだ。
この油は天海祐希(55才)御用達。毎朝欠かさず、スプーン1杯のアマニ油を摂るのが習慣だという。
「ロケ先にも持ち歩いていて、朝に飲み忘れたときは、アイスコーヒーに入れて飲むそうです」(ドラマスタッフ)
アマニ油にはどんな利点があるのか。
「抗酸化作用のある『オメガ3』系脂肪酸を多く含んでいます。炎症を抑えてくれるので、お肌のトラブルを解消し、バリア機能も強化してくれる。動脈硬化や高血圧予防にも効果的です」(伊達さん)
さらに40代以上の女性が注目したいのは、アマニ油に含まれる「リグナン」という成分。
「腸内細菌によって分解されると、女性ホルモンであるエストロゲンの量を調整してくれる成分です。肌や髪に潤いを与えたり、更年期症状を緩和してくれるなどの効果が期待できますよ」(高取さん)
アマニ油に含まれる「α-リノレン酸」は、脳の神経細胞をつくる物質である。この油を摂ることで認知機能の向上も期待できるという。
「坂本冬美さん(55才)は認知症予防のために、アマニ油を取り入れています。トマトサラダにそのままアマニ油をかけて食べるのを、習慣にしているそうです」(芸能関係者)
ただし、注意点もある。オメガ3の多い油は、酸化すると“天使が悪魔に変わる”ほど、体に牙をむく。酸化とは、端的に言うと“古く”なることだ。
「カップ麺の比ではないほど、毒性の強い脂質となり、血管や脳細胞にダメージを与える。開封して2か月以上経ったものは、すぐに処分してください。保存する際は冷蔵庫に入れ、開封したら1か月半以内に使い切る。少しずつ使いたいなら、個包装タイプもあります」(伊達さん)
アマニ油とほとんど同じ成分なのが、「えごま油」だ。
シソ科の「荏胡麻」という植物の種からとった油で、葉は韓国料理などで肉を巻いて食べる際にも使われる。葉には独特の風味があるが、種の油はクセのない味わいだ。