大切な家族、アビィちゃん。「もう気まぐれですね。でも、食べることに関してはどん欲な子だから、おやつをもらうための芸はいろいろ覚えて。私がストレッチしてるとポンって、おんぶして、みたいな感じで来るんです(笑い)」
アビィちゃんがいることで、自分が誰かに必要されている、生きていく張り合いやがんばろうと思う力になっているという。
「この子がいなかったら、私自身、もっともっと子供だったと思う。猫はすごく気まぐれなんですけど、私の腕の中で、はぁ~みたいなため息つかれると、最高にリラックスしてくれてるんだな、ってうれしいですね。
以前飼っていた猫ちゃんとの別れでは、この腕の中で命が亡くなる瞬間を初めて体験して。もうショックでペットロスもいいところでした。次の猫ちゃんを飼うかどうかしばらくかなり悩みましたけど、1か月考えて決めました。ひとり暮らしだけど、責任をもって命を育てるという覚悟もさらにできました」
寂しいと思うことはないのですか? とド直球な質問をしてしまったが、
「たまにあるんですよ。たまにね、あ、ここに誰かいてくれたらいいな、って思うことが。でもやっぱり人といるのは5分が限度かな(笑い)。ひとり暮らしが長いので」
と率直に答えてくれた。それでも60才を前にした今、将来、どんなふうに住みたいかの構想があるという。
「“やすらがない郷”っていう、元宝塚のOGが集まる老人ホームなんです(笑い)。OGにもひとり暮らしの人が多いのでね。もう、夢ではあるけれど、夢を描くだけでも違うなあと。
宝塚に限らず、65才以上の人が住む町ができたらいいと思うんです。1人で住めるけれど、声をかけたら手助けをしあえる人がいるっていう。同じ世代の人達ばかりだから、できなくてーとかイライラしても仕方ないのよ。
65才、70才を過ぎると思考も行動だいぶ変わってくると思うので。テレビ番組とかもゆったり楽しめるようなその年代向けの専門チャンネルがあったらいいわね。日常のいろんなこともまずは自分達でやってみるけど、外界とつないでくれるちょっと若い人も来てくれるといいですね。ネット環境とか(笑い)」
美肌の秘訣は念入りなクレンジング。まずクレンジングクリームでやさしくマッサージしてティッシュペーパーで抑え、その後、クレンジングローションで拭き取る。さらに水をつけたコットンでそっと拭き取る。