田島泰彦・元上智大学文学部新聞学科教授はこう指摘する。
「モリ・カケは追い詰められなかったが、朝日には旧統一教会と自民党候補者との政策協定をスクープするなど、力のある記者が残っている。しかしながら、今のように『権力と軋轢を生まず無難にやればよい』という姿勢では、クオリティ・ペーパーとしての未来はない」
本誌の取材に、朝日新聞広報部は400万部割れを認めた上で「部数回復等の施策については、弊社の重要な機密事項にあたるので回答は控えます」とした。
読者の支持を失ってまで、朝日が守ろうとする「価値」とは何なのか。
(了。前編から読む)
※週刊ポスト2022年11月11日号