安土容疑者の息子(左)と話し込む綾瀬(右、2021年)
安土容疑者にすすめられてお金を預けたひとりが、広島に住む綾瀬の母親だった。綾瀬の個人事務所の代表を務める母親は、安土容疑者を信頼して「娘の将来のため」という思いで、事務所の資金から約1億円を拠出した。それが2020年春頃のことだ。
出資者には、華やかな世界が用意された。月に1回、出資者は広島市内の高級レストランでの食事会に招待されたという。
「出資者らがドレスアップして参加する華やかな会合で、安土容疑者は『セレブ会』と呼んでいたようです。みんなで高級料理を楽しみながら、運用状況の説明を受ける。その場で返金を受け取ることもあったようです」(前出・捜査関係者)
その「セレブ会」に影が差したのが、昨年の5月。毎月支払われていた元本の返金が滞り始めたのだ。出資者らは返金を求めたが、容疑者らは「銀行口座が凍結された」「外国送金なので時間がかかる」などと理由をつけて対応しなかった。解約の求めにも応じず、その結果トラブルが表面化した。綾瀬が事態を把握したのもその頃だったという。
「綾瀬さんは以前から安土容疑者の息子のAさんに、顧問税理士としてサポートしてもらっています。あるとき、Aさんが綾瀬さんの個人事務所のお金の動きに気づいて確認したことで、発覚。Aさんは“綾瀬さんはお金に困っているわけでもない。
財産はぼくがしっかり守りますから、投資はやめましょう”と提案した。そしてAさんが綾瀬さんのお母さんが出資した分を買い取り、肩代わりする形で清算しました。それが昨年の夏前だったと聞いています」(綾瀬の知人)
綾瀬にとってはこれで問題解決──のはずが、思わぬ形で彼女の名前が独り歩きしていた。
(後編に続く)
※女性セブン2022年12月1日号