本田氏が「レッドやろ?」と主張した場面で松木氏は
3つ目に「ハンド!」を検証してみよう。
■松木氏 3回(ハンドアピール場面は2回)
後半4分 「よし!打て!ハンド!?」
→ × エリア内で板倉滉がシュート。コスタリカの選手に当たって、疑問調で「ハンド!?」と投げ掛けるもホイッスルはなかった。
後半42分 「ハンド!ハンド!」
→ × 三笘薫が左サイドを突破し、センタリング。鎌田大地のシュートをGKナバスが弾き、コスタリカの選手に当たる。松木氏はハンドを主張も、審判はノーホイッスル。
■本田氏 0回
松木氏が抗議した2つの場面ともハンドの判定はなかった。「ハンド!」もVAR導入によって、松木氏の不用意な叫びが減っている。「PK!」と同じく2019年のアジア杯を見てみよう。
グループステージ オマーン戦
前半23分 「ハンドじゃないか!?違うか?」
→ プレー続行
準々決勝 ベトナム戦
後半43分 「おい!おいおい!ハンドじゃないか!」
→ プレーは続行し、ベトナムの10番がシュートを放ち、「おい!」
準決勝 イラン戦
後半17分「ハンド!ハンド!ハンド!よし!ハンドだ!」
→ 審判はVARに頼るも、結局PK。大迫勇也が決める
アジア杯7試合で「ハンド!」という絶叫自体は6回あった。ただ、ハンドアピール場面は3回(成功1回)。1試合平均0.43回であり、2試合で1回あるかないか程度だった。つまり、コスタリカ戦では近年珍しい1試合2回を記録した。
「ハンド!」とは対照的に、本田氏がアピールしながら、松木氏は抗議しなかった場面もある。後半24分、伊東純也がペナルティエリア手前でカルボに倒されると、本田氏は「これ、レッドやろ?レッドやろ?レッドやろ!!」と熱くなった。ゴール前でフリーキックのチャンスを得た場面で、松木氏は「よーしよしよし!」と喜んだが、コスタリカの選手にレッドカードを出すべきという主張はしなかった。