近年はFA補強が功を奏していない。井納翔一は在籍2年間でわずか1勝に終わり、今季限りで退団。梶谷隆幸も度重なる故障で移籍2年目の今季は1軍出場なし。今オフに育成契約を結び、再スタートを切ることになった。育成契約ながら年俸は今季と同じ2億円(推定)だ。

 FA補強がうまくいかなかったいま、大型補強を敢行するとなると助っ人外国人頼みになる。今年在籍した外国人9選手のうち、来季の契約延長はウォーカーのみ。メルセデス、デラロサ、ビエイラなど日本で実績のある選手たちも退団することが決まった。

 スポーツ紙の遊軍記者は、「デラロサ、ビエイラは救援で結果を残せていなかったので戦力構想から外れるのはやむを得ないと思いますが、メルセデスはまだまだ使えると感じていたので驚きました。5回あたりで崩れることが多かったので今後の伸びしろを考えて決断したのかもしれませんが、球速が落ちているわけではないので精神的な部分も影響しているように感じます。少しのきっかけでガラッと変わる可能性がある。救援陣がしっかりしているチームなら2ケタ勝ちますよ」と太鼓判を押した上で、こう続ける。

「メジャーで実績のある選手に大金はたいたからといって、日本の野球に適応できるとは限らない。メジャー通算96本塁打&98盗塁のポランコが期待外れの結果に終わり、1年で退団したのが良い例です。助っ人に過度に期待を寄せる補強戦略はリスクが大きい。このオフの目立った補強は、ソフトバンクの戦力構想から外れた松田宣浩、広島で出場機会を減らして無償トレードで復帰した長野久義のみ。投手陣は課題が山積みで、来季も優勝争いに絡めない可能性が高いと思います」

 これまでの原監督の実績は疑いようがない。名将はチームをどう立て直すか。

松田宣浩はベンチでの盛り上げ役も期待されているが…(時事通信フォト)

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広島から巨人へ「無償トレード」で移籍する長野久義(時事通信フォト)

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近年のFAで当たりと言えるのは丸佳浩のみ(時事通信フォト)

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