スポーツ

AJCCは4連勝中のエピファニーの勢いを重視

中山競馬場のパドック

中山競馬場のパドック

 古馬中距離路線の骨っぽい面々が揃った。競馬ライターの東田和美氏が考察した。

 * * *
 関東で行なわれる今年最初のGⅡ。過去10年、GⅠ連対馬が20頭出走しているが、半数以上が二桁着順に沈んでいる。ピークを過ぎた高齢馬が凡走しているイメージがあるが、2015年にはすでに5勝をあげていながらここで7着に敗れたゴールドシップが、2走後に天皇賞(春)を勝っている。2021年にはオークス2着の実績を引っ提げて出走した4歳馬ウインマリリンが6着。しかし彼女は昨年暮れ、香港ヴァーズを勝ってさらに進化していた。ここで躓いているのはピークを過ぎた実績馬ばかりではない。

 同じような距離の先週日経新春杯は、(今年勝ったのは6歳馬ヴェルトライゼンデだったが)過去10年のうち8勝が明け4歳馬だったが、このレースでは2頭のみ。8歳馬が連対したことがあったように、世代にこだわる必要はなさそうだ。

 GⅠ連対馬で勝ったのは2020年ブラストワンピースと2021年アリストテレスで、1番人気での勝利もこの2頭だけ。さらに上を狙う馬にしてみると、最大目標までまだまだ遠いこと、さらに馬場状態への不安もあって調整が難しくなっているのだろう。

 今年もGⅠ連対馬2頭が出走してくるが、ここではむしろ近走で可能性を感じさせる走りをして賞金をここで積み上げ、GⅠへの挑戦権を獲得したい馬の好走が目立つ。

 そういう意味では未勝利勝ちから4連勝中の4歳馬エピファニー。未勝利、1勝クラスの連勝は珍しいことではないし、2勝クラスも素質だけでクリアできることはある。ただし、3勝クラスまで4連勝というのは並大抵のことではない。宮田敬介厩舎は開業3年目の昨年がリーディング27位の31勝、うち14勝が戸崎圭太騎手とのコンビによるもの。その勝率は.350、3着内率は6割に達している。初めての2200mがカギだが中山では2戦2勝、逃げ馬もいるので折り合いもつきそうだ。

 そんな展開ならガイアフォースにはもってこい。菊花賞で1番人気に推されながら、終始内に閉じ込められ、勝負どころで抜け出すことができなかった。菊花賞馬にしぶとく競り勝ったセントライト記念と同じコースなら巻き返しがある。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
藤浪晋太郎(左)に目をつけたのはDeNAの南場智子球団オーナー(時事通信フォト)
《藤浪晋太郎の“復活計画”が進行中》獲得決めたDeNAの南場智子球団オーナーの“勝算” DeNAのトレーニング施設『DOCK』で「科学的に再生させる方針」
週刊ポスト
「漫才&コント 二刀流No.1決定戦」と題したお笑い賞レース『ダブルインパクト』(番組公式HPより)
夏のお笑い賞レースがついに開催!漫才・コントの二刀流『ダブルインパクト』への期待と不安、“漫才とコントの境界線問題”は?
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン
韓国・李在明大統領の黒い交際疑惑(時事通信フォト)
「市長の執務室で机に土足の足を乗せてふんぞり返る男性と…」韓国・李在明大統領“マフィアと交際”疑惑のツーショットが拡散 蜜月を示す複数の情報も
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《死刑執行》座間9人殺害の白石死刑囚が語っていた「殺害せずに解放した女性」のこと 判断基準にしていたのは「金を得るための恐怖のフローチャート」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《小室圭さんの赤ちゃん片手抱っこが話題》眞子さんとの第1子は“生後3か月未満”か 生育環境で身についたイクメンの極意「できるほうがやればいい」
NEWSポストセブン
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
【独占インタビュー】お嬢様学校出身、同性愛、整形400万円…過激デモに出没する中核派“謎の美女”ニノミヤさん(21)が明かす半生「若い女性を虐げる社会を変えるには政治しかない」
NEWSポストセブン
山本アナ
「一石を投じたな…」参政党の“日本人ファースト”に対するTBS・山本恵里伽アナの発言はなぜ炎上したのか【フィフィ氏が指摘】
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン