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清原和博氏、次男・勝児の甲子園デビューで驚いた「PL野球と慶応野球の違い」

清原和博氏(右)と次男の勝児内野手

清原和博氏(右)と次男の勝児内野手

 3月21日、日本代表がWBC準決勝のメキシコ戦に勝利したそのすぐ後、春のセンバツでは西武、巨人などでプレーした清原和博氏(55)の次男で慶應(神奈川)の清原勝児内野手(2年)が「5番・三塁」でスタメン出場していた。父はPL学園(大阪)の4番打者として「甲子園の申し子」と言われた大打者ゆえに、彼の甲子園デビューは多くの期待を集めた。『永遠のPL学園』の著者でノンフィクションライターの柳川悠二氏がレポートする。

 * * *
 WBCの舞台となったローンデポ・パークからおよそ1万2000km離れた甲子園球場でも、いかにも劇画的な瞬間が訪れようとしていた。

 センバツ2回戦「慶應義塾対仙台育英」は1対1のまま今大会より10回からの実施となったタイブレークに。二死満塁という慶應のチャンスに打席に入ったのが清原和博氏の次男・勝児だった。出来すぎなほど舞台は整い、高校野球ファンなら球史に残るあの名言が浮かんだに違いない。

「甲子園は清原のためにあるのか」

 聖地に通算13本のアーチを架け、甲子園に誰よりも愛されたPL学園時代の清原氏に対し、朝日放送の植草貞夫アナはそんな言葉を贈った。あれから38年の月日が流れ、DNAを受け継ぐ勝児の帽子には父直筆の「氣」「己を信じてリラックス」「センター返し」の文字が書かれ、それを眺めてから打席に入るのが勝児のルーティンだ。

髪型は「ツーブロック」

 初めての甲子園の第1打席で初安打を記録していた勝児だが、タイブレークの場面では三振に倒れ、バットを黒土に叩きつけてしまう。そうした悔しがる時の所作も、父と瓜二つだ。慶應は10回裏の守りで力尽き、勝児は目を赤らめて取材場所に現われた。

「あと一本が出ず、自分のせいで負けてしまった。(最後の打席は清原コールに甲子園が包まれたが)集中していて、何も聞こえなかった」

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