国内

【インタビュー】立花孝志・前党首が旧NHK党内紛で持論を展開「黒川・前幹事長の乗っ取り計画を潰そうとしただけ」

旧NHK党の内紛

立花前代表は黒川前幹事長の「計画」に言及(写真は前党首の立花孝志氏/時事通信フォト)

 ガーシーこと東谷義和容疑者の参院議員除名と立花孝志・前党首の引責辞任をきっかけに始まった旧NHK党(政治家女子48党)の内紛。記者会見では立花前党首と黒川敦彦・前幹事長がバトルを演じ、大津綾香・党首が立花氏から党首交代を求められる事態に発展している。

 同党は支援者333人から総額10億5000万円ほどを借り入れているが、債権者が返済を求める“取り付け騒ぎ”も伝えられている。渦中の立花氏に内紛の理由を聞いた。

「簡単に言えば、黒川君と僕のお金の揉め事ですよ。端的に言うと、黒川君がお金に汚いのが原因。彼が2019年に自分の政治団体で選挙に出た。そのときの1億円の借金を返していなくて、裁判でも負けて、彼は報酬もらったり、国会議員になっても1円も入ってこない人間なんですよ。そのために、(黒川氏の政治団体の)つばさの党にカネを入れて、生活費に回しているということなんです」

 いきなり黒川批判から始まった。説明が必要だ。旧NHK党幹事長だった黒川氏は、昨年の参院選比例代表で3位(落選)だったことから、ガーシー氏の議員除名で繰り上げ当選の資格があったが、立花氏との間で、月額130万円の支払いを受けることを条件に当選を辞退(離党による資格喪失)し、かわりに4位の斉藤健一郎氏が繰り上げ当選した。

 しかし、立花氏が払わないと言い出したことで関係がこじれ、3月31日の記者会見でも、お金を払う、払わないをめぐって2人の応酬があった。

「私はいま、国政政党ではないNHK党という政治団体の党首をしております。で、これまでのいわゆるNHKの裁判とか、被害者を守るとか、NHK党のやってきたコールセンターの活動とかね、NHKからの裁判の請求書を受け取る代行もしてます。

(政治家女子48党は)国政政党の下にいろいろな政治団体がぶら下がっているんです。その一つがNHK党であり、その一つがつばさの党(黒川氏の政治団体)であり、そういう考え方なんですね。多くの政治団体が集まっているだけなんですよ。

 だから私は、政治家女子48党に入ってくる政治資金を、NHK党に回していただいて、それでNHK党を運営していく、業務を回していくことを想定していたんですが、それが、簡単に言えば黒川君が国政政党を乗っ取ろうとしてきたんですよ。例えば大津党首を懐に入れて、乗っ取り計画を仕掛けたんですよ。それを潰しにいったということです。簡単に言えば。で、女の子たちも騙されていたんで、多くの女の子も黒川君には騙されていたって、だからついていかない。

 でも、今、大津党首は、代表権を返上しないと危険ということが分かっているんですよ。資金枯渇しているので、大津さんのままでは借金返してくれ、という人が増えてきて、資金繰りが回らない、と。もちろん、部下たちもついていかないんですよ。自分たちのお給料も払ってもらえるか分からないんで。

 大津さんも、(党首を)受けるときは安易に受けたんですけど、辞める時のリスクが分からないから、今、そのリスクを弁護士さんとチェックしていると聞いています」

「毎年約3億円の政党助成金が入ってくるから借金は返せる」

 支援者からの借金についてはどう考えているのか。

「それは説明している通り、このまま選挙しなくても、11億円入ってくるんですよ。政治家女子48党の政党助成金は年間3億3400万円です。借金は10億円だから3年で返済できます、何も使わなければね。次の参議院選挙や衆議院選挙に立候補すれば、3億円ちょっと毎年もらえるので、会社としてというか法人として、危険でも何でもないんですよ。

 でも、(債権者は)代表者が代われば、怖いわけですよね。これだけ大きな何十億っていう組織のトップの大津さんが黒川君に取り込まれていたことが一番怖いわけなんですよ。黒川君が、大津さんの感情に付け入ろうとしたんですね。

 でも大津さんも完全に分かっているから、黒川君はとっくに幹事長を解任されていますし。もちろん彼の選挙(同党からの衆院山口4区補選への出馬)も取りやめでなく取消しなので」

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン