G7サミットが開かれる「グランドプリンスホテル広島」が狙われる可能性も(共同通信社)
ロシアが日本を直接核攻撃するとなれば、やはり米軍基地が狙われるのだろうか。
「逆です。米軍基地に直接撃ち込んだ瞬間から、米露対決という世界的戦争にエスカレートします。だから、米軍基地は避けるはずです。日本に撃ち込むとすれば、まずは離島など人の少ないところに威嚇的に発射するのではないでしょうか」
実際に核を撃ち込まれたとき、日本は自国を守れるのだろうか。
「日本になすすべはない。核ミサイルの迎撃はまだ人類が経験したことがなく、放射性物質が大気中に飛散するのか、単に破片が落ちてくるのかまったくわかりません。国を守るためには核ミサイル攻撃を受けても防衛できる迎撃システムの開発が必要です」(中村さん・以下同)
たとえ攻撃されたのが他国であったとしても核には甚大な被害が伴う。
「ウクライナの首都キーウに核が使われ、南東から北西に風が吹いた場合、ポーランドやドイツ、フランスにかけて、ヨーロッパ北部の広い範囲が汚染されます。日本に直接の汚染影響はすぐにはこないものの、食料やエネルギーなどの供給に大きな影響を及ぼし、いま以上の経済的な大混乱は免れない。日本が空襲や原爆に苦しんだ日々が、明日またやってくるかもしれない。世界は極めて不安定な時期にあることを忘れてはなりません」
核の危機は決して“対岸の火事”ではない。
ロシア大統領府があるクレムリンへのドローン攻撃も自作自演の可能性が(5月3日、写真/アフロ)
※女性セブン2023年6月1日号