地元・伊勢崎市で行われた寄席には、多くの友人も駆けつけた
──栄養失調ですか。
その頃からだね、ギャラ飲みやパチスロを真剣にやるようになったのは。貧困しつつも少しずつ仕事やギャラ飲みが入ってくるようになった矢先、あの『ザ・ノンフィクション』の話が転がり込んできた。そこからまた盛り返し、体重も戻った。また、なんの努力もしないでなんとかなったね。
──貧困から抜け出したものの、『ワハハ本舗』の喰始さんからは「年齢的にもう終わっている」という厳しい言葉も。芸人を辞めようと思ったことはないですか。
ないね。別に強いこだわりがあるわけじゃない。言ってみりゃ、ほかにやることがないんだよ。あと、まだ居場所があるから。普通の会社じゃ、あり得ねえもん。サンドウィッチマンの伊達(みきお)ぐらい偉くなった人が、俺みたいな奴の名前を出してくれるなんて。それは、居場所があるからだと思ってる。名前が出ているうちは、焦る必要もない。おもしろいかつまんないかで言ったら、おもしろい人だろうって思ってるからね。自分のこと。
──今後は芸人としてどのように生きていきますか。
芸や生き方のスタイルを変えるつもりもない。たまに頼まれてコンテスト系のイベントに出ることもあるけど、要は落とされ役。頼まれたら出るけど、正直そういうのはちょっとキツいよね。まぁ、それも今の俺の居場所だから。こんなんでも、毎日楽しいし。でも、そろそろ強烈な波をまた起こさないとね。なにをやっても、バズることはできる。ちょっとしたきっかけでトントンといった芸人を山ほど見てきたから、俺もゼロじゃない。ただ、努力をしないでっていうのが大前提。ずっとラッキーだけでなんとかやっていきたいよ。
この取材もなにかの縁なので、今後困った時はひとつ、よろしくお願いします。
(了。第1回から読む)