芸能

高田文夫氏が明かすマシンガンズ西堀の遅刻秘話 おわびに「キャンドル・ジュンのキャンドル」持参で大好評

マシンガンズ西堀の遅刻秘話(イラスト/佐野文二郎)

マシンガンズ西堀の遅刻秘話(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、同い年の柄本明と、ラジオ番組に遅刻したマシンガンズからの“おわびの印”について綴る。

 * * *
 前回は同じ昭和23年6月25日生まれの沢田研二をイラストでも描いてもらいましたが、先日はまた同じ23年生まれと会ってトーク。同い年というのは何か親しみがわいていいものだ。柄本明74歳。なかなかの曲者。怪優である。

 巷の伝説では、下北沢を歩けば必ず柄本明に会うというもの。すれ違ったら手を合わせるといい事があるという噂(本当か)。「何年下北沢に住んでんの?」「50年」「オレも子供の頃あの辺にいたけど……あれっ確か粋な木挽町生まれだよネ?」。銀座の歌舞伎座の裏が木挽町。

 以前あの裏道を私が歩いていたら印刷所のおっちゃんと目が合い「あれっ高田さん? なに? 柄本の家探してんの? ここ行って左。そこを右に行くとなぎら健壱が生まれたところ。ここまっすぐ行けば今の馬生が住んでるから寄ってけば」だと。下町と少し山の手がブレンドされたいい町である。

 柄本にきくと「父も母も芝居が好きでさ、あっそうそううちのお爺ちゃん、“箱屋”やってたのよ。珍しいだろ。そりゃこうなるよ」。今の人には分からないと思うが“箱屋”というのはBOXを作る訳ではなく、花街などでお座敷へ出る芸者衆について箱に入った三味線等を持って行く男衆。芸者衆の身のまわりの世話など今で言えばマネージャーか。ある意味筋金入りの道楽者である。中村勘三郎(勘九郎)、志村けんと丁丁発止やりあった芝居・コント経験を誇りに生きている同い年。心強い。

『THE SECOND』で決勝まで奇跡的に行った東京漫才のマシンガンズ。急に忙しくなり、ハードスケジュールに馴れていないから身体が追いつかない。私の番組には時間が無いというので生放送の前、午前中に一本録音しようとなっても、ゴミ清掃員をやって本も出してる滝沢しかいない。「もうまわしましょ」の声で片方と喋ってると40分遅刻で西堀(発明家)が土下座でそっとスタジオへスネークイン。「ハイ時間です」。翌日から行くラジオ、仕事で「せっかく復活したのに、もう高田センセしくじったんだって?」とサンドウィッチマン、爆笑問題、有吉と関東のうるさ方にはすでに噂が。

 翌週西堀が「おわびの印です」と持ってきたのが立派なキャンドル・ジュンのキャンドル。家へ持ち帰ると孫たちが「爺ちゃんの父の日とBD一緒にやろう」とケーキを持ってきた。早速そのキャンドルを灯した。「さすが爺ちゃんのキャンドルは大きい」と大好評。テレビではあの記者会見。

※週刊ポスト2023年7月14日号

関連記事

トピックス

バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
横山剣氏(左)と作曲家・村井邦彦氏のスペシャル対談
《スペシャル対談・横山剣×村井邦彦》「荒井由実との出会い」「名盤『ひこうき雲』で起きた奇跡的な偶然」…現代日本音楽史のVIPが明かす至極のエピソード
週刊ポスト
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
ハワイ島の高級住宅開発を巡る訴訟で提訴された大谷翔平(時事通信フォト)
《テレビをつけたら大谷翔平》年間150億円…高騰し続ける大谷のCMスポンサー料、国内外で狙われる「真美子さんCM出演」の現実度
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン