【5】水をたっぷりとあげる(日頃の水やりも同じ要領で)
水をたっぷりと
【4】で鉢の上部にスペースを設けたのは、水やりの水が外に流れ出てしまうのを防ぐため。
「鉢全体が満たされるくらい、しっかりと水をあげましょう。コーヒーをドリップするイメージです。これが『たっぷり』の目安で、通常の水やりも同様に行います(土がしっかり乾いていることが前提)。持ち運べる鉢は、受け皿を外して外に出すか、洗面器などを敷いて水やりを。不要な代謝物などが水とともに押し出され、新しい空気が入ります。たっぷりの水やりには、『水分補給・空気の入れ替え』の2つの目的があるのです。動かせない鉢の場合、受け皿に水が少し漏れ出るくらいでOK」
植え替え時は水やり後に多少土が減るため、【4】の量になるまで補充すること。
【6】剪定と防虫処理・日々の手入れ
剪定後
より元気に、形よく育てるために、不要な枝を剪定しよう。
「真上に向かって伸びている枝やほかの枝と逆行する枝、下の古い枝などは樹形を崩すので、根元から切ります。葉が密集するとカビや虫がわく原因にも。写真右のように、主要な枝以外すべて落とすくらいでもOKです。そして、ハダニやカイガラムシ、キノコバエなど、観葉植物につく虫用の防虫スプレーを葉全体にかけます。日々の手入れとして、水やりのときに葉水(葉に霧吹きをすること)をして、虫やほこりを落としましょう。暖かい時期は月に一度、シャワーで洗い流すとベターです」
サボテンなどの多肉植物は葉水NG。ついた虫はティッシュペーパーで拭き取ること。
【プロフィール】
植物の診療医・滝口肇さん/合同会社『Green Design』代表。植物学者としての知識を生かし、観葉植物から庭木まで、あらゆる植物の不調に応える。訪問診療は神奈川・東京エリアのみだが、LINE(@efc9662d)で無料相談を行っている。YouTube「Green Designチャンネル」で枯らさない術を発信中。
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2023年7月20日号

