この判決に不服なAさんは控訴。そして今年6月14日、高裁の判決が下され、Aさんの控訴は退けられた。ただし本誌が判決文を確認すると、Bさんの瑕疵を指摘する文面もあった。

 Bさんと機動隊員との関係について、
〈単なる同僚ではなく、親密な恋愛関係とみるべきものであった〉
〈一時的には性交渉を伴うものにまで至っていたことが強く推認される〉
 と記されていた。

 Aさんは上告を断念し、4人の警察官が入り乱れた離婚裁判が終結した。

 Aさんに話を聞くと、戸惑いつつも応じた。

──夫妻のW不倫が裁判に発展していたそうだが
「ええ、それは事実です」

──高裁では控訴が退けられた
「残念でしたが、判決では妻の不倫関係にも踏み込んでいたし、もういいかな、と。何年も争って、疲れ果てました」

 Bさんにも聞いたが、「お答えすることはできません」と取材拒否。一方、Bさんの不倫相手の機動隊員はこう答えた。

──Bさんと男女関係にあった
「それはない。彼女から夫のモラハラや不倫を相談されていただけです」

──高裁の判決でも言及されているが
「離婚裁判なんて、相手の言ったもの勝ちじゃないですか」

 警視庁に聞くと、「職員のプライバシーに関することについてはお答えできません」との回答。これからは身内の捜査ではなく、都民の安全に力を注いでほしいものだ。

※週刊ポスト2023年7月21・28日号

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