その第一歩となるのが、耳鼻科での聴力検査だ。
「健康診断などで行なう聴力検査では高低2種類の音域しか調べないので、加齢性難聴の判定はできません。高齢になったら、一度は耳鼻科で加齢性難聴の有無を調べる聴力検査、診察を受けたほうがいいでしょう」(同前)
難聴には補聴器の使用が有効だ。
「加齢による難聴は高い周波数の音域から聞こえにくくなります。自分自身の耳の状態に合わせて聞こえない特定の音域のみ大きくして出力するアプローチは、補聴器でしかできません」(同前)
症状のある人の7割が病院受診を希望していないとのデータがあるように、難聴はとかく見過ごされがちだ。掲載した診断チャートで不安がある人は、まず専門医に相談してみてほしい。
※週刊ポスト2023年8月4日号