スポーツ

五輪金メダル、WBC優勝を支えた凄腕トレーナーの「うで体」「あし体」理論の真髄

アスリート・コンサルタントの鴻江寿治氏

アスリート・コンサルタントの鴻江寿治氏

 アスリート・コンサルタントの鴻江寿治(こうのえ・ひさお)氏は、2008年の北京五輪で男女バレーボール、男子野球、女子ソフトボールに、2021年の東京五輪で女子ソフトボールのチームスタッフに加わり、特にソフトボールでは2度の金メダル獲得の目撃者となった。また、ともに世界一に輝いた2006年の第1回、2009年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に帯同した経験を持つ。

 鴻江氏は、長年に渡ってトップアスリートの指導を行ったことで、人を「うで体」と「あし体」の2タイプに分ける独自の「鴻江理論」を構築した。その真髄を聞いた。

 * * *

「人生100年時代」と言われるようになってから、どれくらい経つでしょうか。いつまでも元気にいたい、自分の足で歩きたいという人がほとんどでしょう。

 私は、「アスリート・コンサルタント」という肩書きで活動しています。と言っても、私自身が、スポーツでめざましい実績をあげてきたわけではありません。むしろ、野球少年だった頃からケガをしがちで、体力もないほうでした。

 それでもいま、野球を始め、ソフトボール、サッカー、バレーボール、ゴルフなど、さまざまな競技に取り組むアスリートたちを相手にしています。彼らは、ベストパフォーマンスを出すために24時間、人生のすべてを捧げています。私は、これまでに20年以上に渡って、アスリートたちの悩みに答えてきました。

 ありがたいことに、五輪やWBCに帯同したことで、歴史的な瞬間を間近で見届けることができました。ただ、どんなに素晴らしい結果に到達したとしても、そこで闘う選手たちは、常に絶好調というわけにはいきません。不調にあえぐ選手もいれば、故障を抱えながら、痛みを我慢してプレーしている選手もいます。

 私の立場から言えば、とにかく余計な雑念を取り除き、プレーに集中してもらうことに苦心してきました。多くのアスリートと触れ合う中で見えてきたのが、人の体は2タイプに分かれるということです。

 具体的には、猫背型の「うで体」と、反り腰型の「あし体」です。

関連記事

トピックス

“令和の小泉劇場”が始まった
小泉進次郎農相、父・純一郎氏の郵政民営化を彷彿とさせる手腕 農水族や農協という抵抗勢力と対立しながら国民にアピール、石破内閣のコメ無策を批判していた野党を蚊帳の外に
週刊ポスト
緻密な計画で爆弾を郵送、
《結婚から5日後の惨劇》元校長が“結婚祝い”に爆弾を郵送し新郎が死亡 仰天の動機は「校長の座を奪われたことへの恨み」 インドで起きた凶悪事件で判決
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
「最後のインタビュー」に応じた西内まりや(時事通信)
【独占インタビュー】西内まりや(31)が語った“電撃引退の理由”と“事務所退所の真相”「この仕事をしてきてよかったと、最後に思えました」
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬・宮城野親方
【元横綱・白鵬が退職後に目指す世界戦略】「ドラフト会議がない新弟子スカウト」で築いたパイプを活かす構想か 大の里、伯桜鵬、尊富士も出場経験ある「白鵬杯」の行方は
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン