めんたい☆キッド(撮影/よっちゃん)
TAJIRIをはじめ九州プロレスのレスラー6人が、九州北部豪雨の土砂崩れ復旧作業を手伝った(撮影/よっちゃん)
今回、ボランティアに九州プロレスのレスラーが来たきっかけは、団体理事長の筑前りょう太が、レスラーのグループLINEに九州プロレスとして災害支援をするよう呼び掛けたことにある。そこでTAJIRIが唐津の知り合いに「何かできることはありますか?」と聞いたところ、七山の住民からヘルプの依頼が来て今回の活動に至った。TAJIRIはこう語る。
「九州はヨソから来た人も違和感なく受け入れる一体感がある。これだけ困っている人が世の中にはいっぱいいる。本来、『困っている人を助ける人』というのは、今回のように直接現地に来てこのような活動をすべき。高みから見て『心配しています』などと言うだけでは困っている人からすれば有難くない。人が喜ぶことは自分も嬉しい。だから今回、土砂を片付け、水が流れた時は本当に感動した」
作業終了後は近くの海の家へ行き、BBQをしたり海で泳いだりしてリラックス。居合わせた女性グループが大男がたくさんいることに仰天する一幕も。選手達は全員を「お姫様抱っこ」して記念撮影をするなどした。
なお、九州プロレスの15周年記念興行は3日後の8月6日、福岡国際センターで前代未聞の無料興行として行われ、4000人満員の観衆を集める大盛況となった。地域密着でまちづくりに貢献する、世界初のNPO法人プロレス団体の試みは続く。
◆取材・文/中川淳一郎

