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迷惑系YouTuberに影響されてしまう子供たち 大人は見過ごすべきではない

声かけを警察官が行うのは職務で権限もあり普通のこと(イメージ、AFP=時事)

声かけを警察官が行うのは職務で権限もあり普通のこと(イメージ、AFP=時事)

 2022年の小学生の流行語ランキングの1位に選ばれた「それってあなたの感想ですよね」や「はい論破」などネット流行語を口真似して、相手よりも自分が優位に立とうとする”マウント小学生”が最近、話題になった。現実には、口調を真似するだけではない、子供たちによるネットミーム模倣、ネット配信者模倣がリアルで多くの大人の頭を悩ませている。ライターの宮添優氏が、警察と躊躇無くトラブルを起こしてしまう子供たちについてレポートする。

 * * *
 埼玉県在住の主婦・森本美代さん(仮名・40代)は今年9月、小学生の息子が通う学校からの急な電話を受けて、頭が真っ白になったと振り返る。

「息子が警察とトラブルを起こしているというんです。まだ小学6年生で、最近始めたサッカーに夢中な無邪気な子供なんです。とても警察のお世話になるような子ではありませんでしたから、いったい何が起きているのか分かりませんでした」(森本さん)

 親にさえ、口答えすらほとんどしない息子が、警察ともめ事を起こすわけがない。そう思った森本さんは「きっと他の不良っぽい子にそそのかされて、巻き込まれたに違いない」等と考えながら学校に向かった。しかし、森本さんが教員に説明されたのは、確かに息子が主体的に「警察とトラブルを起こした」という事実であった。

「まず、スマホで映像を見せられ、愕然としました。そこにはお巡りさんが映っていて、撮るな、やめろと撮影者に注意しているんですが、撮影者はしつこくお巡りさんを撮影し、お巡りさんが手で撮影者のスマホを払ったんです。その瞬間、撮影者の”警察が暴力だ!”と聞こえたのですが、それはまさに、うちの息子の声だったんですね。一体何をやっているのかと」(森本さん)

 教員の説明によると、森本さんの息子と数名の男子生徒は、夏休み期間のある日の夜、塾帰りにコンビニの前にたむろしているところを、巡回中だった警察官2名に声をかけられた。すでに夜9時を回っていたことから、警察官は子供達に帰るよう呼びかけたが、数人の子供が拒否し、森本さんの息子がスマートフォンで警察官を撮影し始め、追い返そうとしたのだという。

「何故そんなことをしたのかと聞くと、ネットで見たと言うんです。こうすればお巡りさんが嫌がって帰ってくれると思ったと。息子のスマホで視聴履歴を見返すと、確かに、強面のYouTuberがお巡りさんの職務質問に反抗したり、お巡りさんから声がけ(職務質問)されても無視するなどの様子が収められた映像を何本も見ているようで、中には”(職務中の)警察官には肖像権がないから撮り放題”と説明している映像もありました。そうした映像が面白く、見るのをやめられないと言うんです」(森本さん)

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