『にがい涙』はAMAZONS結成35周年アニバーサリーライブにてリリースされたシングル(公式ショップより)
「82年組」だけではない。大滝が未唯mieのライブのバックを一人で務めているのを見たのは今春のことだった。
未唯mieは、メンバー紹介の際、「大滝裕子さんは、私がどんなふうに歌っても、即座に合わせてくれる方」と言っていた。決まりきったコーラスをするのではなく、メインのアーティストのコンディションや、ライブならではのちょっとしたハプニングにもすぐに対応してくれるという意味だ。
女性のコーラスグループといえば、沖縄県出身の3姉妹で音楽番組への出演も多かった「EVE」や、1970年代、『ステージ101』(NHK)から誕生した、同じく3姉妹の「ザ・チャープス」。その「ザ・チャープスのような…」とミッツ・マングローブがデビューライブで言っていた「星屑スキャット」が思い浮かぶ。どのグループもコーラスやカッコイイ振付が人気であり、国内外の名曲をコラボする機会も多いのだが、現役のバックコーラスとして、今後もあらゆるジャンルのアーティストから及びがかかるのは「AMAZONS」とだけかもしれない。
折しも近年は昭和歌謡ブームで、70年代、80年代の曲や当時デビューした歌手に再びスポットライトがあたっているが、彼らのライブを支えているのが「AMAZONS」。バックコーラスではあるのだが、確実にピンスポットがあたっている。
◆山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『アップ!』(メ〜テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。