芸能

バンドの潤滑油だったHEATHさん急逝で遠のくX JAPAN活動再開 YOSHIKIとToshlは安置室でも“すれ違い”

3人

HEATHさん(右)が亡くなったことでX JAPAN活動再開が遠のく

 活動再開を期待するファンの声が悲鳴に変わった。2018年10月以降、バンドとしての活動がないX JAPANにあって、再稼働のキーマンといわれていたベーシストが急逝したのだ。そして彼の死は、深刻なバンドの現状を浮き彫りにした──。

《身内に不幸があり、自分の判断で急遽日本に戻って来ました》

 X JAPANのYOSHIKIが、喪服姿の写真とともにこうSNSに綴ったのは、11月3日のこと。アメリカでの「栄誉賞授賞式」などの予定を、すべてキャンセルしての緊急帰国だった。向かったのは、東京・新宿区内のとある施設。無言の対面を果たしたのは、X JAPANのベーシスト・HEATHさん(享年55)だった。HEATHさんの知人が明かす。

「今年に入ってから、HEATHさんは体調の優れない日が続いていました。その影響で、今年は夏に開催されたYOSHIKIさんのディナーショーに参加した以外、目立った活動はしていませんでした。秋が近づいても体調は改善しなかった。そこで医師の診療を受けたところ、がんが見つかったんです。

 しかも数か所に転移していて、かなり進行していました。手の施しようがなく、残念ながら、がんの発見からわずかしか経っていない10月下旬までに帰らぬ人となってしまいました。がんを患っていることを、メンバーに知らせる余裕もありませんでした」

 メンバーに届いた突然の訃報は、X JAPANに生じていた亀裂を、強烈に浮かび上がらせた──。

「破壊と創造」を標榜するX JAPANにおいて、HEATHさんは重要な存在だった。1968年に兵庫県尼崎市の音楽一家に生まれたHEATHさんは、家族の影響で幼い頃から楽器を手にし、中学生の頃にはバンド活動を開始。X JAPANへの加入は1992年。もともとのベーシスト、TAIJIさん(享年45)との入れ替わりだった。

「加入当初、HEATHさんは大きなプレッシャーのなかにいました。見た目もよく演奏のテクニックも兼ね備えたTAIJIさんの後任は、HEATHさんでは務まらないという厳しい声が上がっていたんです。ですが、そうした雑音をHEATHさんは実力で黙らせました」(音楽関係者)

 ファンの支持を得たHEATHさんは、メンバーからの信頼も厚かった。2009年、HEATHさんは当時の所属事務所とのトラブルに見舞われ、X JAPANの韓国公演が延期になるという事件が起きた。

「このときトラブルの解決に向けて奔走したのは、YOSHIKIさんでした。彼はHEATHさんを“一緒にいたいと思える仲間”と公言し、その窮地を救ったのです」(前出・音楽関係者)

 一目置いていたのは、Toshl(58才)も同じだった。

「メンバーとはあまり外食しなかったToshlさんですが、HEATHさんとは公演終わりに食事に行くこともありました。個性の強いX JAPANのメンバーのなかで、彼は飄々としていていつも自然体でした。そんな彼との時間が、心地よかったようです」(芸能関係者)

 爆発的な人気を誇り、モンスターバント化していったX JAPANは、やがてメンバー間でのコミュニケーションが希薄になっていった。だがHEATHさんがいれば場が和み、会話があふれた。その彼をもってしても、ここ5年ほどはバンドに鳴り響いていた不協和音を修正できなかった。

関連記事

トピックス

イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
川崎春花
【トリプルボギー不倫の余波】日本女子プロ2022年覇者の川崎春花が予選落ち 不倫騒動後は調子が上向かず、今季はトップ10入り1試合のみ「マイナスばかりの関係だった」の評価も
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
「中野駅前大盆踊り大会」前夜祭でのイベント「ピンク盆踊り
《中野区長が「ピンク盆踊り」に抗議》「マジックミラー号」の前で記念撮影する…“過激”イベントの一部始終
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
『東宝シンデレラ』オーディション出身者の魅力を山田美保子さんが語ります
《第1回グランプリは沢口靖子》浜辺美波、上白石姉妹、長澤まさみ…輝き続ける『東宝シンデレラ』オーディション出身者たちは「強さも兼ね備えている」
女性セブン
9月6日から8日の3日間、新潟県に滞在された愛子さま(写真は9月11日、秋篠宮妃紀子さまにお祝いのあいさつをするため、秋篠宮邸のある赤坂御用地に入られる様子・時事通信フォト)
《ますます雅子さまに似て…》愛子さま「あえて眉山を作らずハの字に落ちる眉」「頬の高い位置にピンクのチーク」専門家が単独公務でのメイクを絶賛 気品漂う“大人の横顔”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
シーズンオフをゆったりと過ごすはずの別荘は訴訟騒動となっている(時事通信フォト)
《真美子さんとの屋外プール時間も》大谷翔平のハワイ別荘騒動で…失われ続ける愛妻との「思い出の場所」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
川崎春花
【トリプルボギー不倫の余波】日本女子プロ2022年覇者の川崎春花が予選落ち 不倫騒動後は調子が上向かず、今季はトップ10入り1試合のみ「マイナスばかりの関係だった」の評価も
NEWSポストセブン