♦ストーカーに狙われない方法は「隠し事をなくす」
弟のエイリアンニキとツーショット(撮影 加藤慶)
実はこの事件以前にも「ストーカー被害で幾度か苦悩した過去がある」と杏里さんは語る。中学時代を含めるとその被害は10回以上。なぜ、これほど頻繁にストーカーから狙われるのか──。自問するが、明確な答えは見当たらない。
「自分で言うのもアレなんですけど、私、中学時代とかめちゃくちゃモテて、他校にファンクラブがあったんですよ。知らない人が学校に見に来るとか、普通みたいな環境で。あとで振り返ると、『あの人もストーカーやったかな?』というのが結構あって。高校1年生の時もそう。学校の最寄り駅の階段の踊り場で毎日立っている作業着姿の男性がいたんですね。放課後、帰宅時間が違っても必ずいる。それが1か月とか続いてくると、さすがにおかしいじゃないですか。しかも、私をずっと見てくるんです。しばらくすると私についてくるようになって、そん時も私は『偶然なんかな』って軽く受けてたけど、それが家の途中までついてくるようになって……。最後のほうはその人から『いつも会いますよね。遊んでほしい』と声をかけられた。キモいし、3日ぐらい断ってると『もう帰さへん』って手を引っ張ってどこかに連れて行かれそうになった」
「助けて」「離して」と声を荒らげても、行き交う人たちはカップルの痴話喧嘩と勘違いしたのか誰も助けてくれない。事前に相談していた杏里さんの彼氏が通りかかったことで、大事にならずに済んだ。
こうした苦い経験から、杏里さんはストーカーの心理について様々な情報や文献を読み漁って対策を練り始めたのだという。
そこで彼女が実践した一つが「隠し事をなくす」という手段だった。
「タレント業の休止中に、すごく勉強したんです。ストーカーの心理は『隠されてるものを見たい』。表に出せないところを見たいとか、そんな内容が結構書いてあったんで、そのタイミングで自宅も全部公開したんですよ。テレビ番組で公開して、そこからですね。ピタッてなくなりました。家まで付いてくる人とか一切いなくなりました。私だけかも知れせんが、この方法が自分には合ってました」
実家にTVクルーを招いて、自室から月収、男性遍歴に至るまでプライバシーをほとんど公開。それ以降、ストーカー被害が激減したという。