離婚を報告するメッセージ
羽生さんの活躍の裏には、全力で彼をサポートしてきた母親や家族の存在があったことは周知の事実だ。家族の強力なサポートのもと、羽生さんは世界に君臨するトップアスリートになった。そしてその体制やサポートは、結婚した後も変わらなかったと記事は報じている。緻密に計算され組み立てられたロケットは、ネジ1つでも変われば動かなくなり、バラバラになる可能性がある。サポートする人が変われば、これまでの調和や統制が乱れる可能性はある。引退してもまだ、これまで以上のパフォーマンスを披露しようと意気込む羽生さんにとって、わずかな変化ですらパフォーマンスに影響するだろうことは想像に難くない。現状維持が一番だと考えても不思議はなく、お相手がそこに入ることによって起きるだろう変化を、羽生さんたち家族は案じたのかもしれない。
だが結婚したからには自分も何らかの形で相手をサポートし、支えたいと思うのが普通である。しかし羽生結弦がトップアスリートとして活躍し続けるためにはそれが難しく、それぞれが葛藤していたということかもしれない。
お相手の実名を報道した山口県の地元紙は、週刊現代編集部の問い合わせに《最後までAちゃん(元記事では実名)を守ってくれよ、男なら最後まで守り抜けよ》とコメントしネットニュースとして報じられ、物議を醸したという。
最後までと考えるのか、傷は浅いうちにと考えるかはその人の考え方次第だ。このままズルズルと引き延ばし、羽生さんのパフォーマンスに影響を及ぼすことは、彼もお相手も望まなかっただろう。真実はわからないが、お互いにダメージが深刻になる前にリセットしようと考えたのではないか。
羽生さんが決めたなら、それがその時の彼にとってベストの決断だったということだろう。
園遊会で将棋の羽生善治氏と(写真/JMPA)