国内

【自民党裏金問題】二階派のキーマン「派閥の会計責任者」が10月に辞めていた!全容解明への影響は

派閥領袖の二階元幹事長(時事通信フォト)

派閥領袖の二階元幹事長(時事通信フォト)

 自民党派閥の政治資金パーティーで、集めた収入を政治資金収支報告書に適切に記載しなかった問題をめぐり、党内最大派閥の安倍派(清和政策研究会・所属議員99人)とともに、政治資金規正法違反の疑いで東京地検特捜部からの強制捜査が入ったのが第5派閥の二階派(志帥会・同40人)だ。

 パーティー券利用の裏金づくりの手口は共通しているが、安倍派の政務三役10人を交代させた岸田文雄首相は、不可解なことに二階派の2閣僚は続投させた。この取り扱いの「差」は何か。その境界を探ると、長年、二階派の会計責任者を務めた人物が最近になって事務所を去っていた事実にも突き当たった。

 捜査が進む安倍派と二階派は年に1度、派閥のパーティーを開催している。所属議員には当選回数や役職経験によってパーティー券(1枚2万円)の販売ノルマが設けられ、各議員がノルマを超えて集めた販売収入分は議員側に還流(キックバック)していた。大手紙社会部記者が語る。

「両派とも議員ごとのノルマやキックバックの金額を記載したリストを作成していた。その総額は安倍派では5年間で5億円、二階派でも数億円単位に上ると見られています。両派の会計責任者はいずれも還流の事実関係は認めていて、とくに安倍派の会計責任者は『記載しなければいけないことはわかっていた』と違法性の認識を供述している」

 違法な不記載の判断を国会議員でもない職員が独断で決めるとは考えにくい。派閥の会長や事務総長といった国会議員の共謀まで認められるのかに注目が集まる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
東日本大震災発生時、ブルーインパルスは松島基地を離れていた(時事通信フォト)
《津波警報で避難は?》3.11で難を逃れた「ブルーインパルス」現在の居場所は…本日の飛行訓練はキャンセル
NEWSポストセブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン
宮城県気仙沼市では注意報が警報に変わり、津波予想も1メートルから3メートルに
「街中にサイレンが鳴り響き…」宮城・気仙沼市に旅行中の男性が語る“緊迫の朝” 「一時はネットもつながらず焦った」《日本全国で津波警報》
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月16日、撮影/横田紋子)
《モンゴルご訪問で魅了》皇后雅子さま、「民族衣装風のジャケット」や「”桜色”のセットアップ」など装いに見る“細やかなお気遣い”
夜の街での男女トラブルは社会問題でもある(写真はイメージ/Getty)
「整形費用返済のために…」現役アイドルがメンズエステ店で働くことになったきっかけ、“ストーカー化した”客から逃れるために契約した「格安スマホ」
NEWSポストセブン
大谷家の別荘が問題に直面している(写真/AFLO)
大谷翔平も購入したハワイ豪華リゾートビジネスが問題に直面 14区画中8区画が売れ残り、建設予定地はまるで荒野のような状態 トランプ大統領の影響も
女性セブン
休場が続く横綱・豊昇龍
「3場所で金星8個配給…」それでも横綱・豊昇龍に相撲協会が引退勧告できない複雑な事情 やくみつる氏は「“大豊時代”は、ちょっとイメージしづらい」
週刊ポスト