「もし和田に決まっていたら」山川へのプレッシャー
ソフトバンクからの人的補償の対象として、チームの顔である和田毅投手(42)の名前も報じられた。仮に和田に決まっていたら、山川へのプレッシャーにもなっただろう。
「和田ではなく甲斐野になったことで、最もホッとしているのは山川かもしれない。ただ、和田の名前が一度出たことで、他の選手にも動揺が走ったことは間違いない。和田を移籍させなかったことは、ソフトバンクや西武の山川への親心もあるでしょう。
もし和田が人的補償の対象だったら、山川への風当たりはさらに強くなったはずです。どこまで計算できていたかは分かりませんが、『人的補償・和田』の報道は結果的に山川とソフトバンクを揺さぶることになったのでは」(前出・球界関係者)
ほぼ1年間ブランクのある山川が、今年活躍できるかどうかは、未知数だ。
「過去にはケガなどで1年のブランクがあっても活躍した選手はたくさんいました。しかし、現代の野球はデータ面やトレーニング面でも日に日に進化しており、投手の変化球は多彩になり、平均球速も年々上がっている。和田ではなく甲斐野の移籍になったとはいえ、山川に大きな重圧が掛かることに変わりはない。ソフトバンクはドラフト1位の貴重な中継ぎを失ったわけですからね。山川をFAで“放出”し、甲斐野を獲得した西武にプラスに働く可能性もあります」(前出・スポーツライター)
昨シーズン、17試合で打率2割5分4厘、本塁打0本、5打点の山川。46試合に登板し、3勝1敗2セーブ、防御率2.53の甲斐野。今シーズン、2人はどんな成績を残すのか。良くも悪くも、チームに与える影響は大きくなりそうだ。