雅子さんをサポートすることになった郷原弁護士

雅子さんをサポートすることになった郷原弁護士

田中眞紀子がいきなり電話を……

 雅子さんはその話を聞いてピンとくるものがあった。少し前、眞紀子さんと電話で話をした時に、こんなことを聞いていたのだ。

「最近、郷原弁護士を招いて、国会図書館で勉強会をしていますのよ」

 郷原信郎弁護士は元検事で、東京地検特捜部のほか、長崎地検や広島地検でも検察独自捜査の事件をてがけてきた経験がある。退官後、弁護士になってからは検察組織の在り方を批判し、安倍政権時代の「森友・加計・桜」問題を独自の立場からも徹底批判してきたことで知られる。最近の著書『「単純化」という病 安倍政治が日本に残したもの』での安倍政権批判の視点に眞紀子さんが関心を持ったことからつながりができたという。それなら眞紀子さんから紹介してもらってはどうだろう? そう考えた雅子さんはすぐに電話でお願いした。すると眞紀子さんはさっそく郷原氏に電話し、「雅子さんから郷原さんを紹介してほしいと言われてますの」と伝えたという。

 それを聞いて郷原弁護士はどう思ったのか。郷原氏はこう振り返る。

「私も前から森友事件、決裁文書改ざん事件のこと、国と戦ってこられた赤木雅子さんのことにも強い関心を持ってきました。何らかの形でお手伝いしたいと考えていました。ですからぜひ紹介してくださいとお伝えしました。ただその時点では依頼の内容はお聞きしていなかったんですよ」

 眞紀子さんの紹介で去年10月、雅子さんは郷原弁護士と都内の事務所で初めて会った。依頼はもちろん「将来の同種事件の捜査に支障がある」という理由での判決について意見書を書いてもらうこと。トントン拍子で話は進み、郷原氏は意見書を引き受けることになった。

「捜査っていろんなやり方がありますからね。警察の覚醒剤捜査みたいに、まず尿検査してとか、定型的にやることが決まっている捜査もありますけど、検察のやる捜査ってそうはいきません。捜査のやり方は個別の事件の内容に応じて、担当する検察官の考え方によって変わるものなんですよ。同種の事件でも一般的にこういうやり方をするというのは私の検察捜査の経験上ありえません。

 だから財務省が検察に任意提出をした資料が何かがわかるだけで捜査手法が推知されるなんて、そんなことある訳ないし、それを知った捜査対象者側が罪証隠滅をするなどということもおよそあり得ません。任意提出した文書が特定されたからといって将来の捜査に支障なんかありません」(郷原氏)

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