横断歩道を渡る中島みゆき(2020年)
中島のコンサートの楽しみ方は、曲に耳を傾けるだけではない。「おたよりコーナー」という、ファンからの手紙を紹介するコーナーがある。
「開演前に会場の受付に準備された用紙に、中島さんへのメッセージを書き込み提出すると、その日のコンサート中に読まれるかもしれない、という恒例のイベントがあるんです。
この日は9通のおたよりが紹介されましたのですが、ちょっと違和感が……おたよりを丁寧に読み上げた中島さんはひとつひとつに答えていたのに、『台湾にもコンサート来てね』というメッセージには回答しなかったんです。それまでのおたよりには淀みなくコメントしていたのに、自身の今後に関する話はなんとなくはぐらかしているような印象でした」(観客のひとり)
なぜ中島はこの質問をスルーしたのか。
「中島さんは来月で72才になります。『コンサートで海外まで足を伸ばすことは難しい』という思いが頭をよぎったのかもしれません。
そもそも中止になった2020年のツアーは『ラスト・ツアー』と銘打たれていました。今後、単発のライブが行われることがあっても、彼女が抱く『これが最後のツアー』という覚悟は揺るぎないものなのでしょう」(前出・音楽関係者)
全19曲を熱唱した中島。今回のコンサートは5月末まで、東京と大阪の2都市で全16公演を行い、約6万5000人を動員する予定だという。
ファンの前で熱唱する中島をあと何回、目にすることができるのだろうか。