──今回の新曲『ex-Doll』の歌詞には、ステージに立つ心境などご自身の思いが結構、反映されているんでしょうか?
7割以上は、自分の気持ちや状況を反映した歌詞になっています。実は最初は自分で作詞をしようと思っていたんですけど、途中でこれは作家さんにお願いした方がいいなと思って委ねることにしたんです。自分が曲を聞いて感じた歌詞のテーマや思い浮かんだワードをメモに起こして、それを作詞家さんに送ってつくっていただきました。
──では、曲のテーマなどベースとなる部分は、高野さんのアイディアだったんですね。
そうですね。何かをまとってステージに立つことが多いんですけど、縛られたりするのではなく、自分らしさを出して解放するっていう気持ちを込めています。役者として立つ舞台では役によるけど、アーティスト活動のライブにおいては音楽を楽しむ気持ちを持ってステージに立っています。だから、歌詞に出てくる“想いのままに ステージ上 縦横無尽に羽ばたく”というフレーズは、まさに……という感じがします。
──“ツクリモノの自分”というフレーズもでてきますが、高野さんは子どもの頃から芸能活動をされてきて、パブリックイメージと本当の自分との差で悩んだことはありますか?
爽やかな印象を持たれがちなんですけど、小学生の頃は暴れん坊なガキだったので、イメージされるよりも爽やかではない……と自分では思っています(笑い)。印象というのは自分で予想できることではないので、難しいですよね。昔は「可愛い」と言われることに抵抗があった時期もありました。思春期っぽい悩みですけどね(笑い)。「カッコいい」への憧れがあったんですけど、いまはもう、そういう感情はなくなりました。
──Dream5として活動していた子供の頃のイメージの印象を、大人になってからも持たれることで悩んだことはありましたか?
大人になったぼくのことを、Dream 5がきっかけで思い出して下さる方もいると思うんです。“『妖怪ウォッチ』の人だ!”と言われたときに、いまの自分はその当時の自分とは違うギャップは見せたいな……と。そこが自分を鼓舞するきっかけにもなっている気がします。
──自分自身を見失わないように、心がけていることはあったりしますか?
感謝の気持ちを持つこと。やはり一人じゃ何もできないことは、コロナ禍でも体感しましたし、音楽も人といっしょに作っているので自分だけでは作れないんですよね。誰かと作ることで自分の世界をもっと膨らませてもらえるし、それを感じられたときにすごく嬉しく思います。