「高い場所にまで商品が陳列されていたり、陳列棚の間隔が狭い店は危険です。棚がドミノのように倒れる可能性があるので、すぐに陳列棚から離れて広い通路に移動すべきでしょう」
すぐに動けない状況もある。たとえば入浴中だ。揺れを感じたら、すぐに窓やドアを開けることが大切だという。地震で建物が傾いた影響で、ドアが開かなくなり閉じこめられることがあるからだ。
能登半島地震では地割れが発生し、大きく割れた道路に車がはまるという衝撃的な光景もあった。
「運転中に揺れを感じたら、ハザードランプを点灯させて路肩に停車してください。慌てて車を降りると、ほかの車との接触につながる危険がある。車内にとどまり、揺れが収まるのを待つのがいいでしょう」
地震から身を守るには、「頭の中の備え」が大切だと和田さんは考える。
「助かる確率を高めるためには、想像力が必要です。この場所で大きな揺れが起きたら、何がいちばん危険なのか、どうすれば避けられるのか。瞬時に判断して行動するのは難しいですが、事前に考えておけば反応できる可能性は高まります」
地震の発生リスクが高まっているいま、事前のシミュレーションが大切だ。
※女性セブン2024年2月15日号