芸能

“おじさんドラマ”花盛りの中、異彩放つ道枝駿佑主演『マルス』 一度見たらハマる理由を山田美保子さんが解説

局内きってのおしどり夫婦に何が(時事通信フォト)

『マルス―ゼロの革命-』はテレビ朝日で放送中(時事通信フォト)

 今冬クールのドラマでは中年の男性俳優が主演する“おじさんドラマ”が話題を集めているが、それとは対照的なドラマとして異彩を放っているのが道枝駿佑主演『マルス―ゼロの革命-』(テレビ朝日系)だ。放送作家でコラムニストの山田美保子さんがその「ハマるポイント」について解説する。

 * * *
 1月期は“おじさんドラマ”“お父さんドラマ”が花盛りである。

 ネプチューンの原田泰造主演する“おっパン”こと『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』(東海テレビ・フジテレビ系)や、とんねるずの木梨憲武が奈緒とW主演している『春になったら』(関西テレビ・フジテレビ系)、反町隆史主演の『グレイトギフト』(テレビ朝日系)。さらには吉田鋼太郎が大暴れする『おっさんずラブ‐リターンズ‐』(同)、西島秀俊主演の『さよならマエストロ~父と私のアッパシオナート~』(TBS系)、そして早くも今年No.1ドラマとの呼び声も高い、阿部サダヲ主演の『不適切にもほどがある!』(同)などである。

 加えて、2クール目に突入している『相棒season22』(テレビ朝日系)もある。個人視聴率、コア視聴率が重要視されて久しいものの、連続ドラマについては相変わらず世帯視聴率が取り沙汰されている。

 その“世帯”の数字を獲りたければ、おじさん(M3)、おばさん(F3)=50歳以上の男女=に見てもらうことが不可欠であるからなのか。とにかく、ここまで、“おじさん”と“お父さん”が勢揃いしたクールというのもこれまでなかったのではないだろうか。

 そんな中、少数派とも言うべき“若者ドラマ”が、なにわ男子の道枝駿佑主演の『マルス―ゼロの革命-』(テレビ朝日系)だ。

 道枝主演ゆえ、キラキラした青春群像劇かと思いきや、髪を金色に染め、悪役を絵に描いたような江口洋介と対峙する道枝の様はキラキラではなくギラギラという表現のほうが合っている。テレ朝のリリースには“青春クーデターサスペンス”とある。

 道枝演じる謎多きカリスマ転校生・美島零《ゼロ》に導かれた落ちこぼれ高校生たち7人が【マルス】なるグループを結成。悪事に手を染める大人たちにYouTubeやSNSを駆使しながら正義の鉄槌を下していくストーリーだ。

『ぼくらの七日間戦争』と重ね合わせる視聴者も?

 中高年の読者ならば、1988年に公開され、宮沢りえの女優デビュー作となった『ぼくらの七日間戦争』と『マルス~』とを重ね合わせる人も多いことだろう。中学と高校という違いはあれど、生徒たちが結託して大人に立ち向かうという構造は確かに似ている。

 いずれにせよ、青春ドラマだと思って2話までは見ていなかったのだが、仕事先で会う大人たちの中に「面白い」「今期いちばん熱心に見ている」という声があまりにも多いため見逃し配信で確認したところ、私もハマってしまった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

お笑いトリオ「ジャングルポケット」の元メンバー・斉藤慎二。9ヶ月ぶりにメディアに口を開いた
【休養前よりも太ってしまった】元ジャンポケ斉藤慎二を独占直撃「自分と関わるとマイナスになる…」「休みが長かった」など本音を吐露
NEWSポストセブン
約40年、地元で愛された店がラーメンをやめる(写真提供/イメージマート)
《SNS投稿やグルメサイトの弊害》あっという間に人気飲食店になったことを嘆く店の人たち 問い合わせが殺到した中華料理店は電話を撤去、行列ができたラーメン店は閉店を決めた 
NEWSポストセブン
TOKIOの国分太一(右/時事通信フォトより)
《TOKIO解散後の生活》国分太一「後輩と割り勘」「レシート一枚から保管」の節約志向 活動休止後も安泰の“5億円豪邸”
NEWSポストセブン
大谷翔平の新投球スタイルを分析(Getty Images)
《二刀流復活》進化する“投手・大谷翔平” 「ノーワインドアップ」と「シンカーボーラーへの移行」の新スタイルを分析
週刊ポスト
中山美穂さんをスカウトした所属事務所「ビッグアップル」創設社長の山中則男氏が思いを綴る
《中山美穂さん14歳時の「スケジュール帳」を発見》“芸能界の父”が激白 一夜にしてトップアイドルとなった「1985年の手帳」に直筆で記された家族メモ
NEWSポストセブン
結婚式は6月26日に始まり3日間行われた(時事通信フォト)
《総額72億円》Amazon創始者ジェフ・ベゾス氏の豪華結婚式、開催地ベネチア住人は「億万長者の遊び場に…」と反発も「朝食17万円、プライベートジェット100機貸し切り」で市長は歓迎
NEWSポストセブン
藤川監督(左)の直訴を金田氏(右)が存命であればどう評したか
阪神・藤川球児監督の「練習着にハーフパンツ着用」直訴で思い出される400勝投手・金田正一さんの言葉「大投手になりたければふくらはぎを冷やしたらアカン」
NEWSポストセブン
「札幌のギャグ男」公式インスタグラムより
《特別支援学級編入を決断した当事者の声》「小3の知能で止まっている」と宣告された中学1年生が抱えた“複雑な思い”「母さんを楽にしてやれるって思ったんだ」
NEWSポストセブン
STARTO ENTERTAINMENTの取締役CMOを退任することがわかった井ノ原快彦
《STARTO社取締役を退任》井ノ原快彦、国分太一の“コンプラ違反”に悲しみ…ジャニー喜多川氏の「家族葬」では一緒に司会
NEWSポストセブン
仲睦まじげにラブホテルへ入っていく鹿田松男・大阪府議(左)と女性
石破“側近”大阪府連幹部の府議、本会議前に“軽自動車で45分ラブホ不倫” 直撃には「知らん」「僕と違う」の一点張り
週刊ポスト
国民民主党から公認を取り消された山尾志桜里氏の去就が注目されている(時事通信フォト)
「国政に再挑戦する意志に変わりはございません」山尾志桜里氏が国民民主と“怒りの完全決別”《榛葉幹事長からの政策顧問就任打診は「お断り申し上げました」》
NEWSポストセブン
中居正広氏と被害女性の関係性を理解するうえで重大な“証拠”を独占入手
【スクープ入手】中居正広氏と被害女性との“事案後のメール”公開 中居氏の「嫌な思いをさせちゃったね。ごめんなさい」の返事が明らかに
週刊ポスト