スポーツ

北青鵬の暴力問題で宮城野親方に“師匠剥奪”の厳罰 大横綱・白鵬が歩む「大横綱・貴乃花の辿った道」

北青鵬、白鵬

北青鵬(左)は引退、師匠の宮城野親方(右)は2階級降格となった(写真は2023年2月、新入幕を果たした際の様子。時事通信フォト)

「大横綱・白鵬」はまた一歩、「大横綱・貴乃花」に近づいたのか。日本相撲協会は2月23日の臨時理事会で宮城野部屋の北青鵬と師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)への処分を決めた。宮城野親方にとっては厳しい処分が下された。

 北青鵬が部屋の後輩力士に繰り返し暴力を振るっており、宮城野親方にはその監督責任が問われていた。協会のコンプライアンス委員会による調査が行なわれ、北青鵬には引退勧告、宮城野親方は降格と減俸という処分案が出されていた。それを受けて、臨時理事会が処分を決めたかたちである。

 北青鵬はすでに引退届を出していたためにそれが受理され、宮城野親方には「委員」から最下位の「年寄」への2階級降格と20%の減俸3か月が決定。さらに、部屋の運営についても厳しくメスが入ることになった。春場所は所属する伊勢ヶ濱一門が宮城野部屋の師匠代行を任命し、その師匠代行が宮城野部屋の監督を行なう。そして4月以降は、伊勢ヶ濱一門が部屋を預かり、宮城野親方に師匠・親方としての指導・教育(期間未定)を行なうことになったという。

 この「部屋の一時預かり」は部屋消滅にもつながる処遇である。2010年5月に暴力団員関係者へのチケット手配が発覚した木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)が2階級降格となった際、部屋は出羽海一門預かりとなった。事実上の部屋消滅の意味であり、その後に木瀬部屋は閉鎖され力士たちは北の湖部屋に吸収された(2年後に閉鎖処分が解除されて部屋は再開したが、理事長に返り咲いた北の湖親方の温情だとされた)。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン