結婚発表で似顔絵を披露した松井秀喜氏(時事通信フォト)

結婚発表で似顔絵を披露した松井秀喜氏(時事通信フォト)

 そうした発言ともA子さんのプロフィールはぴったり符合する。スポーツ紙デスクはこう話す。

「ファン心理としては少しでも情報が知りたいなかで、大谷は完全に沈黙するのではなく、最低限のコメントを出しながら公表はしない姿勢を貫いている。ファンはそれである程度は満たされますし、マスコミに対しては記者会見を開いて“ガス抜き”しつつ、両家の親族取材をNGとして取材の過熱もうまく抑制したかたちです。

 対照的なのがフィギュアスケートの羽生結弦でした。結婚発表はSNSの文章のみで、本人の口からは一言も言及がなかったためメディアの報道合戦が過熱し、結果としてスピード離婚に至ってしまった」

松井秀喜氏の妻は番記者の前に登場

 妻の素性を明かさない──そんな前例として思い出されるのが、元ヤンキースの松井秀喜氏だ。

 2008年3月、松井氏は当時33歳で結婚を発表し、お相手を「25歳の元会社員の一般女性」と説明した。大谷と同様、同僚のデレク・ジーターも結婚を知らなかった電撃発表だった。スポーツ紙編集委員が語る。

「奥さんの写真は出さず、2枚の似顔絵を公表しました。松井さんとお兄さんが書いたもので、絵のタッチが独特だったので“警察の手配似顔絵みたいだ”と話題になった。

 大谷と違うのは、松井さんの奥さんはマスコミの前に姿を見せていたことで、番記者も名前や出身地を把握していた。ただ、松井さんがプライベートを守りたいという方針で、元スポーツ報知記者の敏腕専属通訳がマスコミに目を光らせていた。そのため、各社は素性を分かっていながら報道を控えた経緯がある」

 現在に至るまで、松井氏の妻の名前や経歴、顔写真は公開されていない。2人の子供が生まれ、生活の拠点をニューヨークに置いていること以外はベールに包まれており、「大谷が松井さんの成功例から学んだことは間違いないでしょう」(同前)という。

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