故・池田大作氏(時事通信フォト)

故・池田大作氏(時事通信フォト)

 2024年2月に同社の社長に就任した和田吉隆氏は、創価大で城久氏の2つ下の後輩。聖教新聞社発行の月刊誌『大白蓮華』のバックナンバーをめくると、和田氏が1960年代に書いた仏法をめぐる論文や解説記事が見つかった。

 執筆時の肩書きは「教授」、仏法の先生なのだ。ちなみに1月まで務めた前任社長も「教授」。東西哲学書院は文武の「文」の会社と見受けられた。

 一方、「武」の会社が「日光警備保障」だ。ガードマンを派遣する警備業で党からの支出は年約3000万円とほぼ一定。14年前から社長を任された鈴木裕氏の人柄を記すこんな文章も見つけた。

〈父がビュルガー病(動脈閉塞症)という難病にかかったのを機に一家そろって入信したのが昭和四十一年。経済苦のため、全日制高校をあきらめ、定時制高校に通った。不遇をうらみ、家出したり、迷いの絶えなかったころ、「今はどんなにつらくとも、苦しくとも、貧しくとも“じっとこらえて今に見ろ”の決意でいきなさい」との池田先生の指針が、大きな信心の転機となった〉(『大白蓮華』1990年10月号)

 学生のころから組織内で認められ、学会本部で施設警備や誘導役を担うサークル「創価班」のリーダーを任された。本部就職後に副会長まで務め上げ、若き日の任務に通じた使命を帯びた警備会社の社長職に収まるのだ。

 7社に対する公明党からの発注額を足し上げると、実に年間9.4億円から11.5億円に上った。これは党本部の支出のうち、各県本部への「寄付・交付金」や国会議員への「支払交付金」、「翌年への繰越額」を除いた経常的な支出の8~10%を占める規模だ。前述の通り、他の県本部の支出でも7社の存在は大きく、調査の対象を広げればシェアは増える可能性がある。

後編に続く

【プロフィール】
広野真嗣(ひろの・しんじ)/ノンフィクション作家。神戸新聞記者、猪瀬直樹事務所スタッフを経て、フリーに。2017年、『消された信仰』(小学館文庫)で小学館ノンフィクション大賞受賞。近著に『奔流 コロナ「専門家」はなぜ消されたのか』(講談社)。

※週刊ポスト2024年3月22日号

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