国内

【チップ口移し】自民党過激パーティーへ出席していなかった和歌山県選出の鶴保庸介・石田真敏議員の“幸運”

過激パーティーには出席していなかった和歌山県選出の鶴保庸介・石田真敏議員(時事通信フォト)

“過激パーティー”には出席していなかったとされる和歌山県選出の鶴保庸介・石田真敏議員(時事通信フォト)

「鶴保(庸介)先生は会議で挨拶されてましたよ。懇親会には出ていたかなぁ。なにぶん人数が多かったから」──そう語るのは渦中の自民党和歌山県連の県議の1人だ。セクシーダンサーが加わった自民党青年局近畿ブロック会議の懇親会(昨年11月18日)。注目されているのは懇親会の前に行なわれた会議に、地元・和歌山選出の2人の国会議員が出席していたことだ。自民党ホームページの「青年局ニュース」にはこうある。

〈同県選出の石田真敏選対委員長代理や鶴保庸介参議院議員も駆けつける中、近畿地方を中心に勢力を伸ばす野党との差別化や、青年世代として積極的に発信・行動していく必要性を皆で共有しました〉

 石田氏は旧岸田派の元総務大臣、鶴保氏は自民党和歌山県連会長を務める「和歌山のドン」二階俊博・元幹事長の側近として知られ、沖縄・北方担当相を務めた。参院5期当選のベテランだが、次の総選挙では参院から衆院和歌山新1区に鞍替え出馬することを表明している。

 しかも、鶴保氏といえば、過去、政治資金で六本木のキャバクラや和歌山市内のクラブ、銀座のキャバレーなどに支出していたことなどが報じられてきた。それだけに、地元関係者からは、「鶴保さんは次の総選挙で衆院鞍替えが決まっているのに、ダンサー懇親会に出ていたらダメージになる」と心配されているのだ。本誌・週刊ポストが鶴保事務所に懇親会への出席の有無を取材すると、こう回答した。

「鶴保は、懇親会の前に行なわれたブロック会議の冒頭に挨拶をさせていただきました。そのブロック会議も途中で退席しております。なので、懇親会には出ておりません」

 ちなみに石田元総務相も、「自民党青年局近畿ブロック会議には出席したが、懇親会には出席しておりません」(事務所回答)と説明する。

 運良く“セーフ”だったようである。もっとも、和歌山県連内部は目下、“犯人捜し”で大混乱中だ。

動画を撮ったのは

 懇親会での過激ダンスショーをめぐっては、下着姿に見える女性ダンサーが参加者の男性の首の後ろに手を回し、チップのお札を口移ししている写真を産経新聞が報じている。和歌山県連関係者はこう言う。

「羽目を外しすぎた懇親会に怒った和歌山県連の幹部が、翌日、県外から参加した議員も含めて出席議員全員に、手持ちの動画や写真を消去するようにと指示していた。それなのに、マスコミに出た写真は誰が撮ったのか」

 懇親会にダンサーを呼んだのは自民党和歌山県連青年局長の川畑哲哉・県議。世耕弘成・前参院幹事長の元秘書で、今回の責任をとって自民党を離党した。「和歌山のドン」である二階氏と、その座を脅かす新実力者の世耕氏は県連で長く対立関係にある。県連関係者が続ける。

「産経の写真では顔にモザイクがかかっているが、ダンサーに口移しでチップを渡しているのは世耕さんの代理で出席していた秘書です。チップの千円札は川畑県議が用意したと言います。

 その秘書はとても真面目な人なのだが、事務所の元先輩である川畑県議に、パーティーを盛り上げるために無理やりやらされたわけです。そこを誰かが撮った。県連内部では、世耕さんと対立関係にある二階・鶴保系の出席者が撮影したんじゃないかという見方もあります」

 出席者たちの間に疑心暗鬼が広がっているようだ。

関連記事

トピックス

無名の新人候補ながら、東京選挙区で当選を果たしたさや氏(写真撮影:小川裕夫)
参政党、躍進の原動力は「日本人ファースト」だけじゃなかった 都知事選の石丸旋風と”無名”から当選果たしたさや氏の共通点
NEWSポストセブン
2人は互いの楽曲や演技に刺激をもらっている
羽生結弦、Mrs. GREEN APPLE大森元貴との深い共鳴 絶対王者に刺さった“孤独に寄り添う歌詞” 互いに楽曲や演技で刺激を受け合う関係に
女性セブン
「情報商材ビジネス」のNGフレーズとは…(elutas/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」は“訴えれば勝てる可能性が高い”と思った》 「情報商材ビジネス」のNGフレーズは「絶対成功する」「3日で誰でもできる」
NEWSポストセブン
セ界を独走する藤川阪神だが…
《セの貯金は独占状態》藤川阪神「セ独走」でも“日本一”はまだ楽観できない 江本孟紀氏、藤田平氏、広澤克実氏の大物OBが指摘する不安要素
週刊ポスト
入団テストを経て巨人と支配下選手契約を結んだ乙坂智
元DeNA・乙坂智“マルチお持ち帰り”報道から4年…巨人入りまでの厳しい“武者修行”、「収入は命に直結する」と目の前の1試合を命がけで戦ったベネズエラ時代
週刊ポスト
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
炊き出しボランティアのほとんどは、真面目な運営なのだが……(写真提供/イメージマート)
「昔はやんちゃだった」グループによる炊き出しボランティアに紛れ込む”不届きな輩たち” 一部で強引な資金調達を行う者や貧困ビジネスに誘うリクルーターも
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン
韓国・李在明大統領の黒い交際疑惑(時事通信フォト)
「市長の執務室で机に土足の足を乗せてふんぞり返る男性と…」韓国・李在明大統領“マフィアと交際”疑惑のツーショットが拡散 蜜月を示す複数の情報も
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン