趣里と三浦りょう太(インスタグラムより)
モチーフは笠置シヅ子VS美空ひばり
すでに予告されているのは、スズ子に『第7回オールスター男女歌合戦』大トリ出演のオファーが届くこと。これはモデルの笠置シヅ子さんが1956年末の『第7回NHK紅白歌合戦』で大トリを務めたことをモチーフにしています。
さらに新進気鋭の若手歌手・水城アユミ(吉柳咲良)が登場し、トリ前で歌うことも公表済み。アユミはスズ子の大ファンで尊敬もしているが、雑誌に「ブギは終わり、これからは水城アユミの時代」と書かれたばかりであり、しかもスズ子の「ラッパと娘」を歌わせてもらえないかと打診したことで新旧対決のムードが高まっていく……。
この流れは“笠置シヅ子VS美空ひばり”をモチーフにしたものだけに、双方譲らない渾身のステージが見られそうです。はたしてどれだけの長さを使い、どんなステージ演出なのか。これまでの最高レベルになればネット上は盛り上がるでしょう。
ちなみに笠置さんは『第7回NHK紅白歌合戦』のあとに「歌手引退」を宣言しましたが、『ブギウギ』では最終週でその過程と歌い納めとなるラストステージが描かれるようです。スズ子にとっては歌手としての集大成であり、趣里さんにとっても長いレッスンと1年間にわたる撮影の成果を見せる集大成。培ってきたスキルや、育んできた思いをすべてぶつける、クライマックスらしい渾身のステージが期待できそうです。
ラストステージに懐かしい人々が集結
あらためて、趣里さんの奮闘は特筆すべきものがありました。そもそも朝ドラのヒロインは歴代のほぼ全員が苦しさを口にするほどハードな仕事である上に、趣里さんは「歌は苦手意識があった」ところからのスタート。さらに当作は歌と踊りに挑むだけでなく、ステージシーンの準備や、撮影とは別でレコーディングなども必要だったそうです。
休日も個人的に歌や踊りのレッスンをしていたこと。イギリスへバレエ留学したときに足首を剥離骨折し、現在も完調ではなくケガの不安と戦いながら踊っていたことなども含め、趣里さんがいかに頑張っていたかがわかるのではないでしょうか。