ライフ

「ずっと友達だと思っていた人がどんどん離れていった」67才のオバ記者が実感した「時代も人も消え物」

(写真/GettyImages)

友達との関係性の変化について、67才の“オバ記者”が思うこと(写真/GettyImages)

 歳を重ねていけば、人間関係も変わっていく。友達との関係性の変化について、現在67才の『女性セブン』の名物ライター“オバ記者”こと野原広子が綴る。

 * * *
 そろそろ3月も終わり。皆さん、体調はどうですか?

 私は年間でいちばんの“絶不調期”のど真ん中にいる。いわゆる気象病というやつで、天気の変わり目がもろ、心身にくるのよ。いや、「くる」なんてもんじゃないね。バラバラの体から魂がちょっとだけ抜けかけている感じ。体が重たくて一日中、ベッドから離れられない日もある。でも、それもあと1か月くらいの辛抱で、ゴールデンウイークの頃になるとウソみたいに元気になるんだけどね。30代初めから20年間、ギャンブル依存症になって不摂生の限りを尽くしたから、すべては身から出た錆。老いた獣のようにじっとしているしかないわけですよ。

 でも、時代の変わり目は、季節の変わり目みたいに短期間では動かない。

 話題のテレビドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)は、昭和後期の1986年と令和の2024年を行き来して、その間の世の中や人間関係の変わりようを際立たせくれる作品で、かなり錆かけてきた“昭和人間”の脳をこれでもかと揺さぶってくれる。それがクセになるんだけどね。で、ドラマを見終わると思うわけよ。この38年間に私が感じた“時代の曲がり角”ってどこだったかしら、と。

 時代を変えたのは、やっぱり携帯電話の登場だよね。バブル期、東京・新宿歌舞伎町に編集プロダクションを構えていた私は、大きな肩掛けのショルダーフォンを担いでいる人をよく見かけたのよ。普通のスーツを着ていたら証券会社か不動産会社の営業マンで、極彩色か黒ずくめなら反社か夜の世界の人。次いで「これがないと仕事にならない」と言い出したのは建設現場の人たちで、それ以降、昼の社会に一気に広まっていったんだわ。

 でもそれもまだ序の口。変化のうちに入らない。やがて携帯電話が0円で配られるようになって(……各社が普及に躍起になってたとはいえ、いま思えば、よくそんなことをしたわ)、誰もが1台、人によっては2台以上の携帯電話を持つようになった1990年代後半は、もっと変わった。

 何が変わったって、私の周囲の、結婚して仕事もあって子供もいる30代後半の女たちがいっせいに不倫を始めたの。知り合いから「携帯電話を新しくしたから番号教えるね」と電話がかかってくる。聞けば、きっかけは十中八九が男がらみだったもんね。

関連キーワード

関連記事

トピックス

直面する新たな課題に宮内庁はどう対応するのか(写真/共同通信社)
《応募条件に「愛子さまが好きな方」》秋篠宮一家を批判する「皇室動画編集バイト」が求人サイトに多数掲載 直面する新しい課題に、宮内庁に求められる早急な対応
週刊ポスト
ポストシーズンに臨んでいる大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ポストシーズンで自宅の“警戒レベル”が上昇中 有名選手の留守宅が狙われる強盗事件が続出 遠征時には警備員を増員、パトカーが出動するなど地元警察と連携 
女性セブン
「週刊文春」の報道により小泉進次郎(時事通信フォト)
《小泉進次郎にステマ疑惑、勝手に離党騒動…》「出馬を取りやめたほうがいい」永田町から噴出する“進次郎おろし”と、小泉陣営の“ズレた問題意識”「そもそも緩い党員制度に問題ある」
NEWSポストセブン
懲役5年が言い渡されたハッシー
《人気棋士ハッシーに懲役5年判決》何度も「殺してやる」と呟き…元妻が証言した“クワで襲われた一部始終”「今も殺される夢を見る」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(左)、田淵幸一氏の「黄金バッテリー」対談
【江夏豊×田淵幸一「黄金バッテリー」対談】独走Vの藤川阪神について語り合う「1985年の日本一との違い」「短期決戦の戦い方」
週刊ポスト
浅香光代さんの稽古場に異変が…
《浅香光代さんの浅草豪邸から内縁夫(91)が姿を消して…》“ミッチー・サッチー騒動”発端となった稽古場が「オフィスルーム」に様変わりしていた
NEWSポストセブン
群馬県前橋市の小川晶市長(42)が部下とラブホテルに訪れていることがわかった(左/共同通信)
【前橋市長のモテすぎ素顔】「ドデカいタケノコもって笑顔ふりまく市長なんて他にいない」「彼女を誰が車で送るかで小競り合い」高齢者まで“メロメロ”にする小川市長の“魅力伝説”
NEWSポストセブン
関係者が語る真美子さんの「意外なドラテク」(getty image/共同通信)
《ポルシェを慣れた手つきで…》真美子さんが大谷翔平を隣に乗せて帰宅、「奥さんが運転というのは珍しい」関係者が語った“意外なドライビングテクニック”
NEWSポストセブン
部下の既婚男性と複数回にわたってラブホテルを訪れていた小川晶市長(写真/共同通信社)
《部下とラブホ通い》前橋市・小川晶市長、県議時代は“前橋の長澤まさみ”と呼ばれ人気 結婚にはまったく興味がなくても「親密なパートナーは常にいる」という素顔 
女性セブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人の時効が消滅》「死ぬ間際まで與一を心配していました」重要指名手配犯・八田與一容疑者の“最大の味方”が逝去 祖母があらためて訴えた“事件の酌量”
NEWSポストセブン
男性部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長
「青空ジップラインからのラブホ」「ラブホからの灯籠流し」前橋・42歳女性市長、公務のスキマにラブホ利用の“過密スケジュール”
NEWSポストセブン
「ゼロ日」で59歳の男性と再婚したという坂口
《お相手は59歳会社員》坂口杏里、再婚は「ゼロ日」で…「ガルバの客として来てくれた」「専業主婦になりました」本人が語った「子供が欲しい」の真意
NEWSポストセブン