スポーツ

《全てが嘘だった》大谷翔平、11分間の“潔白主張”会見にみる「無意識の抵抗」と「想像を超えたフラストレーション」

夫婦で支え合っていくであろう大谷の今後の活躍に期待

11分間の会見で“潔白”を主張した大谷翔平(写真/時事通信フォト)

 違法賭博問題が起きてから初めて、ドジャースの大谷翔平選手(29才)が声明を発表した。11分にわたる、質疑応答なしの会見の様子から、臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、言葉では表現しきれなかったであろう大谷の本音について分析した。

 * * *
 専属通訳だった水原一平氏の違法賭博疑惑で解雇された件について、ドジャースの大谷翔平選手が声明文を発表した。用意された声明を読み上げる形で行われた会見は、政治家が疑惑に対して書面を読み上げるのとは違い、大谷選手は自分の言葉でしっかりと語っている印象が強かった。会見中は語気を荒らげることなく淡々と話していたが、疑惑に対するストレスはかなり強かったのだろう。その衝撃とストレスがどれほどのものだったのか、会見の様子から分析してみた。

「僕も話をしたかったので嬉しく思っている」と会見冒頭話し始めた大谷選手は、「関係者の皆さんもファンの皆さんも僕自身も厳しい1週間だったと思うが」と続けた。表情はいつもより硬く暗く、やや背中を丸めているような感じがする。”厳しい”という表現が、彼がおかれていた心理状態を表していた。「僕自身も信頼していた方の過ちというのを、悲しくショックですし」と続け、「何があったか説明したい」と述べた。だがこの後、大谷選手は鼻をつまみ、鼻をすすり、座っていた椅子の周りを気にして、帽子を触った。

 この会見中、このような仕草が何度も見られた。区切りのよいところまで声明文を読み上げ、それが通訳される間、帽子を被り直したり鼻をすすったり、マイクの位置を気にして直したりする。背面を気にして座る位置を直し、座り直すことも度々だ。これまでの会見なら、どしっと構えて座っていることの多かった大谷選手が落ち着きなく、何度も身体を動かす。何があったのか話したいという気持ちの反面、この問題が彼に与えた衝撃がどれほどだったのかが、それらの仕草から見えてくる。

「数日前まで、彼がそういうことをしていたというのも全く知りませんでした」というと何度も頷いた。続けて「結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆に嘘をついていた」と述べた。「彼が僕の」で一瞬間があき、「口座から」でまた一瞬間があく。「お金を」で息をのむような仕草を見せ、「盗んで」と話した。このような言葉を口にしなければならないことに無意識の抵抗があったのだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
笑顔に隠されたムキムキ女将の知られざる過去とは…
《老舗かまぼこ屋のムキムキ女将》「銭湯ではタオルで身体を隠しちゃう」一心不乱に突き進む“筋肉道”の苦悩と葛藤、1度だけ号泣した過酷減量
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン