昭和を象徴する”バブリー”な衣装で錦戸亮と共演 (ドラマ公式インスタグラムより)
実体験が“マブい昭和の女の子”にハマった
“明菜ちゃんカット”にセーラー服とスタジャンの組み合わせという、昭和の女子高生がハマり役だとして人気沸騰の河合。そのアンニュイな雰囲気も相まって“令和の山口百恵”と評されることもある。
河合が女優の道を歩き始めたのは2019年2月のことだ。デビューからわずか3年で、前年の2021年に公開された映画『サマーフィルムにのって』と『由宇子の天秤』における演技が評価され、その年の新人賞を総なめにしたことから徐々に活躍の場を広げてきた。
そんな彼女が今回、『不適切にも』のヒロインに抜擢されたのはなぜだったのか。前出のドラマ制作関係者はこう語る。
「河合さんは久しぶりに出てきた実力派の女優。朝ドラヒロインを演じた趣里さんも所属した劇団『オーストラ・マコンドー』の舞台にも出演し、数多くの小劇場の舞台も経験しています。しかし、デビュー当初は年齢よりも大人っぽくみえる演技が前面に出てしまい、なかなか出演作品が決まらなかった時期もありました。
2022年には、松尾スズキさんによる大人計画の舞台『ドライブイン カリフォルニア』に出演していて、その舞台を観た脚本の宮藤官九郎さんが彼女の演技に可能性を感じて、今回のドラマに抜擢したようです。
また4月からも既に新ドラマ『RoOT/ルート』(テレビ東京系)の主演が決まっています。今や制作陣の間では彼女のスケジュール取り合戦で、『今いちばん使いたい女優』と言われています。“女版・菅田将暉”とも囁かれるほど役幅には定評があるため、今後はテレビから映画まで引っ張りだこになること間違いなしでしょうね」
さらに今回の役柄が“ハマり役”だったのは偶然ではなかったとも語る関係者。さらに続ける。
「ドラマの演出で河合さん演じる純子がお酒を飲んだり、タバコを吸うシーンがあるのですが、ご本人も大のお酒好きで、さらに喫煙者でもある彼女の演技は自然でした。さらにドラマでは毎回ミュージカルの演出があるのですが、小学生の頃からダンスを習い、高校ではダンス部だったという河合さんにとってはまさに得意分野。
こうした実生活における彼女の体験が、“ハマり役”としての自然な演技につながったのではないかと言われています。
また今回のドラマは“意識低い系タイムスリップコメディ”と打ち出している通り、コミカルな演技が要求される内容でした。河合さんはお笑い芸人のジャルジャルさんやシソンヌさんなどの『コント職人』好きを自称しており、そういった一面も純子を演じるうえでのインスピレーションにつながったのではないでしょうか」