芸能

《保育園に勤務の現在》息子3人育てた元アイドル松本典子が専業主婦を卒業した理由「子育て支援員の資格を取りました」

「ミス・セブンティーンコンテスト」グランプリ獲得から40年、活動再開に向けて動きはじめた松本典子

「ミス・セブンティーンコンテスト」グランプリ獲得から40年、活動再開に向けて動きはじめた松本典子

 もしも、今の時代に結婚していたら、「仕事をやめてはいなかった」と振り返る松本さん。当時と今とでは、「結婚」「女性」「仕事」を囲む世の中の空気に、どのような違いがあったのだろうか。子育てがひと段落し、今後の人生も考える年齢となり、勇気をもって踏み出したネクストステップ。少しの不安を抱きながらも、新しい環境に飛び込む姿は、「アイドル・松本典子」の頃からなにひとつ変わっていないのかもしれない。【全3回の第3回。第1回から読む

 * * *
──アイドル歌手なのにコメディエンヌとして活躍されたり、元プロ野球選手・笘篠賢治さんと結婚されたりと、ファンや世間を驚かせてきた松本さんですが、結婚を機に24歳で芸能活動から身を引いた点もやはり意外なものでした。

「当時は、『結婚したら女性は家庭に入るもの』といった考えが一般的で、特に『スポーツ選手と結婚=女性は仕事をせずに家庭を守る』という暗黙の了解みたいな空気がありました。今、野球選手とタレントの奥さんがツーショットをインスタなどに上げると好意的な反応が集まりますが、私たちの頃ならそれもNGでしたね。応援するために球場で観戦しただけでも、『食事の準備は? 試合後に帰ったらすぐに食べられるよう、用意して待っておくべきだ』と言われてしまうような時代。今では考えられないですよね」

──活動休止は、ご自身の強い希望だったわけではないんですね。

「もちろん、私自身『結婚したら、家庭が第一』と考えていましたし、当時の事務所の社長さんも『じゃあ、家庭のことを一生懸命やりなさい。仕事は落ち着いてから、できるときにやればいいじゃないか』と理解してくださいました。仕事を続ける道もあったのかもしれませんが、私自身があまり器用なタイプではないので、おそらくうまくできていなかったと思います」

──今の時代にご結婚されていたら、お仕事はどうされていましたか。

「そうですね……たぶん、やめてはいなかったんじゃないかな。やっぱり、長いブランクがあると、また出ていくのがちょっと怖くなってしまう。一歩踏み出すのに、とても勇気がいる。そういった意味でも、年に数本でもいいから仕事を続けていた方がよかったかなとは思いますね」

──アイドルから専業主婦に。真逆のような環境変化ですが、ご苦労はなかったですか?

「自分の母親というお手本がいますし、主婦になってすごく苦労したということはなかったと思います。ただ、主人が単身赴任で広島(編注:夫の笘篠さんは1998年にヤクルトから広島カープに移籍)へ行っていた時期は、さすがに大変でした。上の子が3歳、下の子が1歳のときだったので、買い物へ行くだけでも大仕事。小さな子どもは病気もしますし、今振り返ってもどうやってこなしていたんだろうと思うぐらい(笑)」

──お子さんは、男の子3人ですよね。

「はい。上の2人はもう社会人です。一番下は少し年が離れていて、今は大学生。3人とも特別に厳しく育てたということはありませんが、大きな反抗期などもなく、母親の私が不思議に思うぐらいちゃんと育ってくれたなと思います」

──松本さんがお子さんを厳しく叱っている姿は、なかなか想像できません(笑)。

「挨拶や時間を守るといった基本的なことぐらいです。怒るときは怒っているつもりなんですけど、声を荒らげたりするタイプではないので、あまり怖くはないようですね。子どもたちも『は~い』と返事をして、逃げて行っちゃう。ただ、『笘篠って名前は珍しいから、あなたたちがなにか悪さをしたら、すぐにバレて世の中に出ちゃうよ。気をつけてね』というプレッシャーは、常にかけていました(笑)」

関連キーワード

関連記事

トピックス

安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ブラジルにある大学の法学部に通うアナ・パウラ・ヴェローゾ・フェルナンデス(Xより)
《ブラジルが震撼した女子大生シリアルキラー》サンドイッチ、コーヒー、ケーキ、煮込み料理、ミルクシェーク…5か月で4人を毒殺した狡猾な手口、殺人依頼の隠語は“卒業論文”
NEWSポストセブン
9月6日に成年式を迎え、成年皇族としての公務を本格的に開始した秋篠宮家の長男・悠仁さま(時事通信フォト)
スマッシュ「球速200キロ超え」も!? 悠仁さまと同じバドミントンサークルの学生が「球が速くなっていて驚いた」と証言
週刊ポスト
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン
園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン