池江璃花子選手が卒業文集に書いた「五輪」の文字(写真/共同通信社)
文集を書くことのメリットは数あれど、卒業文集廃止という、新潮流は今後も続くかもしれない。
「SNSが発達した現代だと、文集がネット上に流布し、個人情報の特定につながりかねない。そこを怖いと思う人もいるでしょう。
さらに、書きたくないという子供がいたら、無理やり書かせるのか、全員で書く必要があるのかなど、卒業文集の教育的な意義も見直され始めています。小学校卒業のタイミングで自分のことを活字として残す文化は続くとしても、その形態を見直す時期になっているのかもしれませんね」(藤川さん)
学生時代の節目に「卒業文集」という形で自分の思いを残してきた世代からすると、なんとも言えない気持ちになる。
大切な思い出として手元に残してきた卒業文集は、文字通り「過去の遺物」になってしまうのだろうか。
※女性セブン2024年4月18日号