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いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」

いなば食品の社長(時事通信フォト)

いなば食品の稲葉社長とツナ缶(時事通信フォト)

 愛猫家なら誰でも知っている有名企業、猫用おやつ「CIAOちゅ~る」でおなじみのいなば食品株式会社が、“ボロ家ハラスメント”との報道を受けて、ホームページにコメントを出した。

『週刊文春』の報道によると、静岡県内で勤務する予定だった一般職の女性たちが相次いで入社を辞退し、その割合は9割に達したという。入社を辞退した女性による「募集要項に給与が22万6000円とあったが、入社の段階になって、『給与は決まっていません』と言われ、あらためて問い合わせると、19万6450円と告げられた」という証言のほか、「静岡の社宅は雨漏りするボロ家」とも報じられている。

 NEWSポストセブン取材班は、問題の社宅の画像や動画を入手した。天井から落ちてくる水をマグカップで受け止めており、令和の時代に若者が暮らす環境とは信じられない。動画や画像を提供してくれたAさんが語る。

「こちらは3月28日、社宅に入居したときに撮影したものです。いなば食品に内定をもらったものの、昨年11月末にあった懇親会の時点で、労働条件を聞いても『わからない』という返答ばかりだったので違和感はありました。ただ、『給料に関しては改定する』とのことだったので、あまり気に留めていませんでした。

 しかし、何度もお願いしていたにもかかわらず、労働条件通知書を渡されないまま研修が始まったので、入社辞退を決断しました」

 勤務地に関しても“話が違う”とショックを受けたという。

「11月の懇親会では、『勤務地はほぼ100%希望通り』と聞いていましたが、実際は第3希望にすら入っていなかった勤務地で工場のライン作業となりました。しかも基本的に転勤がないので永住という話でした」

「申し訳ありませんでした」とお詫びにいなばのツナ缶

 同じく、入社を辞退したBさんが語る。

「一般職採用されたときは事務だと聞いていましたが、入社後に一般職のほとんどが工場に配属されました。寮には洗濯機や炊飯器、電子レンジもなく、日常生活もままならない環境でした。また、“女性の制服採寸は男性社員がする”との話も聞きました。

 入社を辞退した後、静岡までの交通費や前泊のホテル代を支払ってもらいました。会社を出ると、後ろから呼び止められて、『申し訳ございませんでした』と袋に入ったいなばのツナ缶を渡されました」

 Bさんは「この会社のせいで、社会を信用できなくなった」と悔しそうに語る。

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