尽きない創作意欲は丈夫な身体と好奇心が源泉だ

尽きない創作意欲は丈夫な身体と好奇心が源泉だ

宗田さんが語った「家族」

「僕の長男はやんちゃで、学校では叱られてばかり。おかげで中学生活や教師たちの実態を描くのに大変参考になりました。次男は古舘伊知郎さんのプロレスの実況中継の真似なんかをメモしてよくやっていたので、『ぼくら~』に出てくる天野君のモデルともいえます(笑)。今は孫の行動が参考になっています」

 宗田さんは当時としては晩婚で、36歳のとき、愛知県蒲郡市出身の12歳年下の会社員と結婚。2男1女に恵まれ、現在、小学生の孫娘が1人いる。

「僕は弟1人、妹4人の6人きょうだいの長男で、弟が『職場にいい人がいる』と言って紹介してくれたのが、女房です。利発で、どこかユニークで、正直な女性でした」

 夫人も宗田さんをすぐに気に入って結婚。夫人は4年前に80歳で亡くなったが、夫婦仲はずっと良かったという。

「女房の生前は、女房と毎日、午後に散歩兼ショッピングに出かけていました。80代で背骨を圧迫骨折し杖をつくようになってからも、あちこちの百貨店に出かけました。洋服やバッグ、食器に額絵に健康器具、かわいい動物の置物など、気に入ったものやおもしろそうなものを見つけては買い、本屋に立ち寄り、最後にデパ地下で美味しそうなものを選ぶ──そんな毎日を長いこと続けていました。

 今は外での移動は車椅子になってしまい、テレビやネットでショッピングを楽しんでいますが、ショッピングが大好きなので、今も家族の運転でアウトレットモールやショッピングモール、魚市場などに出かけて行き、車椅子を押してもらいながら楽しむこともあります。

 12歳も年下の女房と結婚したので、まさか僕のほうが長生きするとは思っていませんでした。今はいつもそばで世話をしてくれる娘が、母親みたいに良くしてくれます(笑)」

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