決勝翌日にTHE SECONDの戦いを振り返ったガクテンソク(撮影/山口京和)
マシンガンズ「アドリブ漫才」への反応
――それにしても、マシンガンズのスタイルは衝撃的でした。賞レースで、あんなに相手をイジっていいんだ、と。関西だとタブーみたいな印象がありますよね。ある意味、お行儀が悪いというか。
奥田:ウケ過ぎるからやっちゃいけないんでしょうね。あれを許してしまうと、どんどんウケなくなってしまうコンビが出てくる。そら、あの手のイジリはウケますもん。ただ、技術はいりますよ。天性の肌感覚というか。
よじょう:誰でもできるわけではないですよね。だから、気軽にやったらあかんというか。
――M-1もそうですけど、賞レースというと作品を発表するみたいなイメージがありますよね。
奥田:特に僕らはM-1世代なので、そうですよね。しかも大阪の吉本芸人なので、ああいうイジりはやらないですよね。マナーみたいな感覚もあります。やられてみてわかりましたけど、あれはすっごい巻き込まれますね。
――ある種の掟破りですよね。
奥田:できる人だけが、めちゃめちゃウケてしまう。だから、吉本の人とかは「あれはないよな」みたいな言い方をしていましたね。
――やっぱり、そういう意見は出るんですね。
奥田:でも、食らった僕らは何も思ってなかったんですよ。マシンガンズの相手イジリは、悪意があるわけではないんです。スベって追い込まれたときに、ああやってネタから脱線することで、必死でつないでいるんです。あれは一種の防衛本能みたいなものなんです。
――今回の「16→8」の対決は、ガクテンソクが先攻・後攻を優先的に選ぶ権利がありました。マシンガンズが相手なら、やはり後攻の方が有利だな、と。
奥田:そこまで考えたわけではないんです。マシンガンズだからとかじゃなくて、後攻有利とも言われているし、選べるなら後攻で、と。そこは素直に。僕らみたいなタイプが戦略を立てるみたいの、気持ち悪いじゃないですか。