──突然、180度スタイルが変わると、さすがにファンの皆さんも驚いてしまうかもしれないですし。そのあたりは、グラデーションを描きながら、新しいことにトライするような形でシフトしていくほうがナチュラルかもしれないですよね。

思いっきり方向性がブレたりしなければ、良いのかなって思います。そのときどきで伝えたいことにあった形で、方向性を決めていけばいい。MVではもっとリアルな映像だったり、試したことがないことにもトライしてみたいですね。流行は意識せず、自分のやりたい音楽を届けたいんです。正直、いまの時代って流行り自体もなくなってきていると思うので。

──確かに、例えばあるジャンルが突出していて、大多数の人がそれを聞いているというような流行はないですよね。それぞれが好きな音楽を、より自由に楽しめる時代になっているのかもしれないですね。

音楽って、究極、個人の好き嫌いだから。みんなが良い曲だと言っていても、自分にはハマらないな……という曲もあるだろうし。それこそ、音楽に限らずエンターテイメントって、そういうものだと思うんです。だからこそ、自分が本当に良いなと思えるものを届けることを大事にしたい。いまは、レコード会社との契約でいつまでに次のリリースを出さなければいけない……みたいな縛りもないので、本当に自由に出せる環境になっているので。音楽活動の休止期間は、自分が本当につくりたい音楽を見つめ直せた時間だったと思います。

<リリース&公演情報>
最新曲『Upside Down』が配信中。全国4か所全11公演を回るツアー『SHINJIRO ATAE LIVE TOUR & TALK SHOW 2024 – THIS IS WHERE WE BELONG -』が、6月3日~27日まで開催中。

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