前都知事の舛添要一氏(写真/共同通信社)

前都知事の舛添要一氏(写真/共同通信社)

大物を抱き込む能力

 前都知事の舛添要一氏も小池氏と因縁がある。

 彼女のキャスター時代に知り合い、各国大使館のパーティに2人で出席したことから“恋人説”が流れたこともあった。

 その舛添氏が公私混同批判で都知事を辞任すると、小池氏は「舛添批判」を展開して当選。いわば“踏み台”にした格好だ。

 舛添氏は小池氏が政治家として「特殊な能力」を持つと指摘する。

「小池都政には、都市計画という視点が欠けている。防災対策もやってない。公約した『7つのゼロ』も実現していない。小池さんは平気で嘘をつくが、それでも大丈夫だという特殊な能力を持っている。ある意味、政治家に相応しいのかもしれない。

 それから、小池さんはジジ殺しというか、権力のある人にすり寄ってきた。細川護煕、小沢一郎、小泉純一郎、二階俊博と権力者を乗り換えながらここまでやってきた」

 一方の蓮舫氏については、小池氏と比較しながらこう評する。

「蓮舫さんは好き嫌いがはっきりしていて、岡田克也氏のことを『本当につまらない男だと思った』と会見で言ったこともある。だが、政治家としては好き嫌いなど度外視した鉄面皮のほうがいい。マキャヴェリズムは小池さんのほうがはるかに上。

 私は、学歴詐称問題はエジプトに弱みを握られることにもなり、外交的にもよくないから小池さんは出馬しないほうがいいと言ってきたが、政治家としての裏工作とか大物を抱き込む力は、小池さんのほうが一枚も二枚も上手。その才能が今回の選挙戦でも勝敗に関わってくるでしょう」

元東京地検特捜部検事の若狭勝・元代議士(写真/共同通信社)

元東京地検特捜部検事の若狭勝・元代議士(写真/共同通信社)

 元東京地検特捜部検事の若狭勝・元代議士も因縁を持つ一人だ。小池氏とともに「希望の党」を立ち上げて2017年の総選挙に臨みながら、小池氏の「排除発言」【※注】の逆風で落選、政界を引退した。

【※注/2017年9月、「希望の党」の設立直後に小池氏は、合流を目指した旧民進党の一部について「排除いたします」と発言。それをきっかけに支持が離れ、翌月の総選挙では都内小選挙区で1勝22敗の惨敗となった】

 若狭氏には政治家としての小池氏がこう見えた。

「女帝とか呼ばれていますが、近くにいてすごい資質の人だという印象は受けなかった。カリスマ性もあまり感じない。小池さんの家に行った時、愛犬のソウちゃんと遊んでいたことがあった。ジャージ姿で追っかけてウンチを拭いている姿は普通の人にしか見えなかった。政治家だから戦略家なのは間違いないんでしょうけど、やっぱり二面性があるんでしょうね。

 小池さんはアピール力があり、『ステイホーム』などキャッチフレーズを多用する。あれは彼女が考えているのではなく、小池さんを支える周りのスタッフの意見を聞いて決めていたんです。それをあたかも自分の手柄のように見せる部分とかは本当に長けていますね」

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