国内

【青森密閉殺人】「携帯からSDカードが抜き取られていた」「遺体はすでに死後硬直が始まり……」 “空白の3時間”に何が 一年前の社員事故死で遺族が訴える「事故ではない」という主張の根拠とは

死亡した田中さんの娘・D子さん

死亡した田中さんの娘・D子さん

 2023年5月6日早朝、青森県七戸町の町道で高級車を運転中に“単独事故”を起こし死亡した運送会社「十枝内運輸」社員の田中健一さん(当時50)。それから約1年、同運送会社の社長・十枝内伸一郎容疑者(47)は元社員の谷名幸児さん(54)を殺害した疑いが持たれており、今年3月以降、共犯者らとともに青森県警に逮捕され、捜査が進められている。県警は、田中さんの死亡した事故についても再度、捜査をしているようだ。

 当時、田中さんの身に何があったのか。2人の元社員が1年足らずの間に死亡していることになるが、何か関係はあるのだろうか。NEWSポストセブンは、田中さんの妻と娘のD子さんに取材。D子さんは田中さんの事故の直前に、今回逮捕されたうちのひとり、Eと金銭をめぐるトラブルになっていたことを明かした。【前後編の後編。前編を読む】

「父は2021年8月に、十枝内社長からレクサスの高級セダンを中古で買ったんです。車自体の金額は分かりませんが、その時にEさんから現金45万円を借りたんです。そして給料日に5万円ずつ返済していったんです。でも一年以上返してもなぜか返済が終わらない。Eさんから脅迫のようなラインも来たため、父は警察に相談に行きました。その1週間後に事故で死亡しました」(D子さん)

 田中さんの妻が話す。

「私も旦那がEさんにお金は借りて返していたのは知っていました。Eさんは、(旦那の)葬式後に“借金がある”と自宅に来ました。金額は旦那から借りたと聞いていた45万円まるまる残っていたということで、あり得ないことでした。旦那が亡くなった月のうちに私が給料を会社に取りに行った時も、Eさんは私のところに来ました。

 警察に相談すると、『もしEが家に来たら直ぐに連絡を下さい』と言われました。その後は警察が言ってくれたのか来なくはなりましたが……」

 生前の田中さんが家族には言わずに返していなかったのか、新たに借りていた可能性もある。しかし、D子さんが事故ではないと主張する根拠はほかにあるという。

「事故でひっくり返ってしまった車から少し離れた溝の中に携帯電話が落ちていたんです。その携帯カードからSDカードとSIMカードが抜かれていたんです。父の携帯の名義は別の親族のものだったんですが、その親族はSDカードとSIMカードが入っているのを購入時に確認しています。画面がバキバキで電源も入りませんでした。いかに事故の衝撃がすごくてもカードだけ抜けるのは不自然です。誰かに意図的に抜かれたと考えています。

 あと、車内にはまとまった金額の現金があったはずなんです。この高級セダンを誰かに売るということが決まって、その頭金をすでに受け取って車内に置いていると、父から連絡があったんです。しかし事故後の車の中から見つかった現金は財布の中には5万円ほどしか見つかりませんでした」(D子さん)

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン