好評『27時間テレビ』を仕切った伊藤アナ
同コーナーを仕切っていたのが「おぎやはぎ」の小木博昭と伊藤利尋アナウンサー。2022年4月1日、『バイキングMORE』が終了して以来、ナレーターとしての出演が多く、なかなか姿を見ることがなかった伊藤アナが、人気芸人や小池、若槻千夏、「マッサマン」ことSnowManの向井康二らを含めた大人数を生で仕切ったのだ。
1995年に入社して以来、生放送の帯番組への出演から『VS嵐』の“天の声”や、総合司会を務めた『知りたがり!』などで人気を博した伊藤アナ。とんねるずには特別に気に入られており、フリーになることを勧められていた時期もあるようだ。2015年3月30日からの3年間は『みんなのニュース』の平日版キャスター、同番組終了後は『情報プレゼンター とくダネ』のサブ司会や総合司会を務め、その後は坂上忍の横で『バイキングMORE』に出演していた。
筆者は午前中時代の『知りたがり!』や『バイキングMORE』で伊藤アナと何度も共演している。伊藤アナの魅力は、なんと言っても生放送に強いことと、いわゆる“猛獣遣い”であることだろう。番組中に突発的なことやアクシデントがあったとしても、伊藤アナは冷静に対処。硬軟どちらのネタも鮮やかにさばけるので、どんなニュースが入って来ても、「初めまして」の専門家がやって来ても、完璧に仕切れることには毎回驚かされた。
前述の『27時間テレビ』でも、そのスキルが十二分に活かされていた。生放送で、あれだけの人数の人気者たちの中心にいると、どれほどのベテランでもテンションが上がり過ぎてしまい、その結果、喋り過ぎたり、時間が気になって、いい場面でつい口を挟んだりしてしまいがちだ。
が、伊藤アナは終始、小木を立て、芸人らのコメントを黙って待ち、絶妙のタイミングで次へと進行していくのである。
平和的なルックスで、上半身を深く曲げたポーズや1~2歩、前に出るリアクションは、アナウンサーとして最大限の表現。決して演者の邪魔をせず、自分よりも若いタレントに対しても“さん付け”で絶対にタメ口になることのない伊藤アナは、男性アイドルたちからも一目置かれる存在なのである。