メダリストたち(写真は潮田玲子さんのインスタより)
笑顔や自虐ネタ、明るいキャラで幸せにしてくれる
さらに、「日本人はプレッシャーに弱い」といわれていた時代と大きく異なるのは、メンタル面でのトレーニングが進化しているからなのでしょうね。彼女たちには底抜けに明るく、ポジティブという共通点もあります。
『踊る!さんま御殿!!』にも出てくださった陸上の福士加代子さん(42才)や、さんまサンからスカウトされてドラマ『心はロンリー 気持ちは「…」FINAL』(フジテレビ系)で女優デビューを果たした柔道の松本薫さん(36才)。そして、笑顔が本当にチャーミングで自虐ネタも用意してくださっている杉本美香さん。カエルを愛してやまないボクシングの入江聖奈さん(23才)のキャラクターと明るさも競技以外で人々を幸せにしてくれます。
歴史をひもとけば、1992年、バルセロナ五輪競泳女子200m平泳ぎを14才で制し、「いままで生きてた中でいちばん幸せ」なる名言を残した岩崎恭子さん(46才)は、金メダル獲得後、熱心すぎるファンにご家族で苦しめられた過去が。
同じくバルセロナ五輪では、「確実にメダルを取れます」と“直訴”した松野明美さん(56才)が選ばれず、最後の1枠に入った有森裕子さん(57才)は大バッシングを経て日本女子陸上史上64年ぶりにメダル(銀)をもたらしましたよね。
一方、2000年のシドニー五輪で涼やかな表情のままトップでゴールし、「Qちゃん」の愛称で親しまれた高橋尚子さん(52才)はその後、移動中に複数の異なるブランドバッグを持っていたせいで、けっこうなバッシングに遭ったものでした。
こうした先達のさまざまな経験をも力にして、日本の女性アスリートの皆さんは間違いなく進化を遂げていらっしゃるのでした。その力がパリにも届きますように。がんばれ、ニッポン!
構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ~テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。
※女性セブン2024年8月8・15日号